表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される  作者: こたろう文庫
4章 獣人編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/122

逃亡者、お婆さんに会う

朝、いつものようにミアに起こされる


一度起きたからかまだ眠いな


「ミア、おはよう。夜はありがとうね」


「おはよう、お兄ちゃん。全然起きないから大変だったんだよ」

プンプンしているミアも可愛いな…それどころじゃなかったな


「フィルとフェンは起きた?」


「フェンはまだ起こしてないよ。先にフィルを起こしたいんだけど……全然起きないの」


「まあ、昨日は色々あったし、いつも寝てるのはほとんど地面だからね。寝心地が良すぎて体が起きるのを拒否してるんじゃないかな」


「でもそろそろ起きてもらわないとね」


「僕が起こしてみるよ」


僕はフィルに声を掛ける


「フィル、朝だよー。起きてー」


「zzz…」

これで起きたらミアも苦労してないか


僕はフィルの肩を揺らしながら声を掛ける


「うーん、あと5分……むにゃむにゃ」


これは強敵だな…


「最終手段を使うことにするか」


僕は収納から干し肉を取り出してフィルの顔の前に近づけてヒラヒラと振る

「ほーら、肉だよ〜」


フィルはガブっと干し肉に齧り付く


「むぐむぐ……」


僕はフィルが噛んでる干し肉を収納スキルを使って奪い取る


「っ!にく!!」

フィルはガバッと起きて目を見開く


「起きた?」


「……あれ?お肉は?ユメ?」

フィルはキョロキョロと肉を探す


「夢じゃないけど、それよりも大事な事があるよ」


「…肉よりも?」

肉より大事なものがあるのか…?って顔してる


「…フィルにとって一番大事なものはなに?」

僕は意地悪な質問をしてしまう


「え、肉…………フェン!」


「そうだよね。よかった。夜にフェンが目を覚ましたよ」


「ん……ほんとですか?」

フィルは泣きそうだ


「本当だよ。フィルが起こしてあげて」


フィルはゆっくりとフェンに近づいてフェンに声を上げる掛ける


「フェン、起きて……」

肩を揺らしているとフェンが目を開ける


「…お姉ちゃん?」


「ああ……フェン、目が覚めたのね」


「ほんとにお姉ちゃんなの?」


「そうよ、フェンほんとによかった…」

フィルがフェンを抱きしめる


「お姉ちゃん、苦しいよ…」


「ごめんね」

フィルがフェンを離す


「お姉ちゃん、ここどこなの?」


「ここは領主様のお屋敷だよ。」


「領主様……?」

フェンは困惑している


「この人達がフェンを治してくれたの。2年も寝てたのよ」

フィルが僕達を紹介する


「領主様なの?」

フェンに聞かれる


「違うよ、僕はただの冒険者だよ。ここに住んでるお婆さんに用があって、今はたまたまここにいるだけだよ」


「そうなんだ」

多分分かってないと思う


「とりあえず、ご飯食べようか」


「お金ない……」

フェンは下を向く


「なくてもいいよ。とりあえずこれ飲んでて」

僕はフェンにジュースを渡して、ミアとフィルにも出してあげる


「ありがとう」

フェンは受け取り、一口飲んで目を輝かせる。


「ん〜!」


僕はジュースに目がいってる間にメイドさんを呼んでご飯をお願いする


「連れの子が目を覚ましたので何か消化の良いものを用意してもらえますか?」


「かしこまりました」

メイドさんはお辞儀をして部屋から出て行く


数分後、食事を持ってきたのは執事の顔をしたミハイル様だった


「朝食をお持ちしました」


ミハイル様はテーブルに朝食を並べて行く


これはお粥かな?米では無さそうだけど似てるな


あとはサラダと果物だね


「お気遣いありがとうございます」


「いえ、お気になさらずに」

ミハイル様は朝食を並べ終わると壁際に下がる


昨日に引き続きこちらを見極めるということか


「食べようか」

僕達は席に座ってご飯を食べる


「優しい味がするね」

味は薄めだけどおいしい


「うん!おいしい」

フェンも満足そうで良かった


「もう少ししたらなんでも食べれるようになるはずだから、そしたら約束通り僕が豪華な食事を用意するよ」


「ありがとうございます」

フィルがお礼をいう


食事後、ミハイル様にゲルダ様に会う用意が出来たと報告を受ける。

ただ、会うのは僕1人のようだ


「ゲルダ様を知ってる人は少ない方がいいんだ。他の子達を信用してないわけではないからね。」


「わかりました。いつ会えばいいですか?」


「ゲルダ様は部屋でお待ちですのでハイト様の都合のいい時で構いません」


「わかりました。ではこれから会いますので案内をお願いします」

特に用事もないしな


「では、向かいましょう」


「ミア、ちょっとゲルダ様に会いに行ってくるよ。何かあったらよろしくね」

僕はミアの目を見て伝える


「うん、2人のことは私が見てるね」


「頼んだよ」

僕はミアに2人を任せてミハイルさんと部屋を出る


屋敷を出て離れに行く


「こちらでゲルダ様がお待ちです」


「わかりました」


僕は離れの玄関をノックする


「どうぞ」


返事を聞いてから中に入る。ミハイル様も一緒に入る。

ミハイル様も話に参加するんだな…


……なるほど


中にはお婆さんが座っていた。

僕はお婆さんを視てなんでギルドマスターが僕に会うように仕向けたのかを察した


「はじめまして、ゲルダ様。ハイトといいます。以後お見知りおきを」


「もっと気軽に話してくれても構いませんよ」


「そうさせてもらいます。あまり慣れてませんので助かります」


「わたしに用があるんでしょう?」


「……元々の用はミハイル様が聞いてくれましたが、あなたとは少しお話をしたいですね」


この人から話を聞けば僕がこれから何をするべきかがわかるかもしれない

少しでも面白いと思って頂けましたらぜひ下部より★の評価をお願いします。


誤字報告とても助かっております

ありがとうございます


カクヨムにて新作を始めました。

「イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・」

https://kakuyomu.jp/works/16816452220288537950

宜しければ読んでください

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ