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クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される  作者: こたろう文庫
3章 王国 脱出篇

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逃亡者、秘密を教える

前回のあらすじ

ナディア「私の事忘れてないよね?」

僕「盗賊を護衛しようとしてた人です」

ナディア「商人を護衛するつもりだったんだ」

僕「奴隷商も商人ですもんね」

一緒に行くことになったので、ルカとルイを呼んでから自己紹介をしてもらった。


「私が[ワルキューレ]のリーダーのアメリアだ。前衛をしている。Bランクのパーティだ」

やっぱりこの人がリーダーか。Bランクって事は上から3つ目、かなりの実力みたいだ。


「前衛のナディアよ」


「リッカです。治癒士をやってます」


「ルイス。……魔法使い」

ナディアさんに隠れながらボソっと言った


「ルイスは人見知りなんだ、私達には普通にしゃべるんだけどな…」

ナディアさんがフォローを入れる


「気にしませんよ。これから仲良くなればいいってことですよね?」


「悪い子じゃないからね。恥ずかしがってるだけだから話しかけてあげてね」


「はい、そうします」


僕達の自己紹介も終わり、出発は明日との事なので今日は別れて朝にまた広場に集まることになった。


村長に明日出発することを伝えて今までのお礼をして、今日も森に行ったことにして猪を渡した。

「行商人の方に乗せてもらって明日出発することになりました。今までよくしてもらって本当にありがとうございます。今日も運良く猪とれましたので皆さんで食べてください。」


「いえ、お礼を言うのはこちらの方ですよ。猪に畑の手伝いともらいすぎなくらいです。村のみんなも喜んでいましたよ」


「そう言ってもらえてよかったです」


カルロさんがやってきて袋をくれる


「これは、干し肉ですか。もらってしまっていいんですか?」

肉は貴重なのに…


「これは以前作って保管していたものです。今、頂いた猪で新しく作っている所なので、おかげさまで増えているくらいです。旅の最中に食べてください。」

この気持ちがありがたい。


「ありがとうございます。ありがたく頂きます」


もう少し村長・カルロさんと話をしてから離れに行き、寝ることにした。



翌朝、広場に集合する


「それじゃあ、行きましょうか」


村の人達が手を振って送り出してくれる

いい人達に出会えて良かったな


行商人の方に聞いたところ、目的地は同じ帝国領の街でルートの近くにある村に寄って商売しながら向かうらしい。


馬車の中でワルキューレの方達に聞かれる。

「無理にとは言わないが君達の素性を聞いてもいいかな?ボアや収納の事もそうだけど、おかしいって事に気づいてない事も気になるな」


僕はどうするか迷う。

悪い方達じゃないと思うし、本当のことを言ってしまってもいいと思うけどどうしようか…


「言っていいのか迷ってまして、ちょっと時間を下さい。」


「話してもいいと思ったら教えてくれ。力になれることもあるだろう」


沈黙が流れたまま馬車は進む。

少しすると街道にゴブリンが現れる


「ハイト、戦わないか?一度直に実力を見ておきたい。危なそうになったら助けには入る」

アメリアさんに頼まれる


「わかりました」

僕はゴブリンと戦うことになる


ゴブリンは3体で刃こぼれした剣を持ってるのが1体に棍棒持ってるのが2体か


僕はゴブリンの前に歩いていく


「おい、武器はどうした?あのおかしな収納に入ってるんじゃないのか?」

おかしな収納って…僕はそれしか知らないんだけど


「持ってませんよ。僕の武器は…えーと、これです。」

僕は近くにあった石を拾う


「ふざけてるのか?ボアとの戦いで壊れたなら貸すぞ?」


「ふざけてませんよ。ほらこうやって…」

僕は先頭にいたゴブリンに向かって石を投げつける


石はゴブリンの体を貫通して後ろにいたゴブリンの体も貫通する。


「は?今なにをした?」


「え?石を投げただけですよ」


僕は残りの1体のゴブリンにも石を投げつけて倒す


「終わりました」


「……」

アメリアさんは言葉を失くしている


「とりあえず、ゴブリンも倒しましたし進みますか」

僕は馬車に戻る


「ハイト、今レベルいくつだ?」


レベルくらいならいいかな

「11です」


「ボアを倒したのに11はないだろう。話せないならいい。嘘はつかないでくれ」

アメリアさんはガッカリした様子だ。

本当のことを言ったのに


「嘘はついてませんよ」


「だったらステータスを見せてくれ」

ちょっと怒ってるな


「ちょっと待ってください」

怪訝な顔のアメリアさんを置いて僕はミアに小声で相談する


「ワルキューレの人達に僕のこと話しても大丈夫かな?向こうの世界のこととか」


「ワルキューレの人達は良い人だと思います。街に着いてからもずっと隠したまま2人で動くのは難しいと思います。賭けにはなりますがお兄ちゃんの良い協力者になってくれるかもしれません」


「うん、ありがとう」


僕はアメリアさんとの話を再開する

「お待たせしました」


「内緒話はもういいのか?」


「はい。決心が決まりました」


「では見せてくれるのか?」


「はい。ただし条件があります。見るならば、出来る範囲で僕達に協力して下さい。」


「…わかった。出来る範囲で助けになると約束しよう。そもそも君達はナディアの恩人だ。元々困ってるなら助けるつもりだったさ」


「ありがとうございます。ルカとルイは巻き込みたくないので、内緒にして下さい。ではステータスオープン!」

あ、レベルが12に上がってた。スキルも増えてる。


「「「「……」」」」

ワルキューレの方達は言葉を失っている


「さっきのゴブリンでレベル12に上がってたみたいです」

僕はテヘヘっと場を和ませようとする


「お兄ちゃん……」

うん。スベってることはわかってるよ


少しでも面白いと思って頂けましたらぜひ下部より★の評価をお願いします。


誤字報告とても助かっております

ありがとうございます

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