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未来脚本  作者: ぼなぁら
13/15

幕間6

 俺はまたコップからお茶を一口すすった。少し疲れてきている。目がシバシバしてきた。休憩時間を要請するか?いや、やめておこう。なんとなく、ジャーナリストの前で休憩をとるのは癪というか、沽券に関わるというか。とにかくそんな子供っぽい感情が湧き上がって来たのだ。

 「ここまでの捜査で得られた情報で、笠原さんの中では犯人の目星は付いていたんですね。」

 「そうです。後は決定的な証拠だけだった。私はそれが犯人の家にあるのではないかと考えていました。」

 「しかし、上司によって家宅捜査の許可が下りなかった。」

 「はい。実際には上司より上の人たちも難色を示していたようです。他の班ならともかく、十一班は信用ならんと。」

 「それは、なんと言いますか。」

 紀藤が言葉を失うのを見て、思わず俺は笑い声をあげてしまった。

 「いいんです。実際、我々の評価は信用されるほどではありませんでしたから。昔よりもマシになったと言ってもね。事件解決のために無茶なこともやってきましたから。自業自得と言えなくもない。」

 「その辺についても、いつかお聞きしたいところですね。」

 「言えないこともたくさんありますが。もちろん、違法なことではありませんよ。……それで、そこまでお話しましたっけ。」

 「家宅捜査の許可が下りなかった、というところです。犯人の家に証拠がなかった場合のことは考えなかったのですか?」

 「もちろん考えましたよ。普通なら残っているはずのないものでしたからね。しかし、その時はその時です。」

 「責任を取るつもりだったと?」

 「私はその気でした。私の首くらいで何とかなるなら安いもんだ、と。ただ、今になって考えてみると、責任を負うべきは上司の正木班長なんですよね。まあ、そんなことになっても班長は逃げてしまっていたでしょうけど。」

 ここで俺は席に座りなおし、姿勢を正した。

 「さて。これからが本番といっても過言ではないでしょう。我々にとっても、世間にとっても。しっかりとメモを取ってくださいね。」


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