お年取り
以前地元紙に『長野では大晦日におせちを食べていて驚きました』といった内容が投稿されていました。言われてみれば、おせち料理のような特別なハレの日の食事になります。
我が家のお年取の料理は、里芋の煮物に金平ゴボウ・数の子入りの浸し豆。年取り魚として、新巻鮭を一匹用意して、家長が輪切りにします。それを茹でて神棚にお供えした後、家長が各自に配ります。我が家ではお年取りに初めて新米をいただきました。子供の頃は
「年の数だけお代わりするんだよ」と言われたものです。
今でも、昔ながらの料理でお年取りをするお宅はそれほど多いとは思いません。ですがスーパーではお寿司の盛り合わせや、オードブルの盛り合わせなどが売り出されていますし、予約の受付もあります。もちろん年取り魚として、新巻鮭も売り場に並びます。年取り魚も、県の北部の地域では鮭です。ですが、糸魚川沿いから中部・南部にかけては鰤でお年取りをすると聞きます。
お年取りの風習について母に聞いても、はっきりしません。
「この山の中で昔はご馳走って言っても、新巻鮭くらいだったんだろうねぇ」で、終わってしまいます。だからなんで、お年取りにご馳走を食べるのか聞いても
「お年取りだもん」で終わってしまいます。困ったときには、ネットサーフィンです。
お年取りには1年の始まりを、1月1日の前夜から始まるといった考えに基づいているようです。1年はじめに尾頭付きの魚で祝う風習が、年取り魚になったようです。
この大晦日の夕飯にご馳走を食べるのは、よそ様のブログによると、長野と東北・北海道のようです。ちなみに我が家には年越しそばの習慣はありません。昔のことを考えると、お正月くらい銀しゃりを食べたかったのでしょう。




