冬の準備
桃畑の冬越しの用意をしました。5月ごろ、果樹の下に敷き藁をします。果樹を雑草から守るためとか、水持ちをよくして乾燥から守るためとかいろんな意味があるそうです。ですが敷き藁の下から雑草は生えてきますから、草除けの意味はないような気がします。その敷き藁を草かきを使って、枝の下からかきだすのです。草と敷き藁がなくなった果樹は、なんだか寒そうに見えます。ですが敷き藁を敷いたままにしておくと、虫の絶好の越冬所となってしまうために、この作業を行うそうです。
我が家のような自家用にちょっと足したくらいの本数だから、こんな手間のかかることができますが、大規模な果樹園でもこんなことをやっているか不思議になって、父に聞いたことがあります。果樹の作り方は様々で、敷き藁をしないで栽培しているところもあります。果樹園を耕運しないお宅もそうです。我が家は、昔からの習慣ですかね。
半年以上果樹を守った敷き藁は、腐りかけてボロボロになっています。キノコが生えていたり、白くかびていたりします。藁を取り除くと、たぶんネズミの巣の入り口が出てきたりします。ネズミにはかわいそうですが、お引越ししてください。
藁の下に、時々真っ黒なカエルさんが出てくることもあります。朝気温の低い時間だと動けないようで、ひっくり返されるまま白いおなかを見せています。背中は土の色と同化して黒いのですが、お腹は真っ白です。
先日、生育の悪かったサトイモを掘り上げたときにも、真っ黒なカエルをサトイモと一緒に掘りだしてしまいました。お芋の隣で越冬するつもりだったようです。掘り出されたカエルたちは、緩慢な動きで新しい越冬地を探しに行きます。ごめんなさい。
余談ですが、夏休みの自由研究で、カエルの体の色の変化をやらせようと思っことがありましたが、子供たちは興味を示しませんでした。私だけでもやってみようか元も思ったのですが、カエルがストレスを感じると肌の色は変わらないと、あるサイトにありました。そこで、実験するのを断念しました。
すべての桃の木の敷き藁をかきだした後は、耕運をします。母は春と冬越しの前、桃の木の下に耕運機を入れるようにと言います。ところが父が管理している、リンゴ畑には耕運機を入れません。父は、春先の剪定の時に足場が悪くなるといって、耕運機を入れるのを嫌がります。耕運しなくても美味しいリンゴになるのですから、あまり関係ないようです。
桃の木の下に耕運機を入れるついでに、夏野菜を作っていたところにも耕運しました。すると動きが鈍いカエルたちが、土の上で這っています。どうやら、耕運機の刃に当たらずに掘り起こされたカエルたちがいたようです。不運にも、すき込まれちゃったカエルもいたのでしょうか。再度再度ごめんなさい。
母曰くもっと早い時期に果樹のかき出しをすれば、寒くて動けないカエルを起こすようなことにはならないそうです。ですが、そんな早い時期にかき出したら、また草になってしまいます。カエルたちには申しわかりませんが、この時期にやってこそ意味があるように思います。




