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日々の出来事  作者: 真澄
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ちいさな田畑

 我が家の何枚かある田畑は、昔ながらの大きさで呼んでいます。二反の田んぼ、五畝の田んぼ、三畝の畑。本格的に耕作されしている方がにお話しするには、お恥ずかしいくらい面積です。

 その中で、三畝の畑には、豆を作付しています。一畝が30坪だそうです。90坪に黒豆・青豆・小豆の3種類の豆を作ったことのなります。これで一升瓶に何本かになるとのこと。自家用にするには少し多いし、本格的に出荷するには、少ないし。周りの畑の方々にもらっていただいています。黒豆は、ジジが煎り豆にして食べているとか。小豆は、たまに砂糖煮にして食べています。

 どうせなら、本格的に作ってどこかに出荷すればとも思うのですが、

「売る物にするには、虫がついてもいけない、病気にしてもいけないし、消毒もしないといけないし、めんどくさいでしょ」と、ババは言ってます。


 「そういえばさ、昔『種まきゴンベ』とかいう機械で、田んぼ一枚作ってたじゃない」とババに聞いてみました。減反が強制され、転作作物として大豆を作っていたことがありました。その時のことを聞いてみると、「あれは、田んぼを草にしないために作っただけで、どこにも出荷してないよ」との答えでした。

 転作作物といえば、一時二反の水田を半分にしてアスパラを作付していたことがあります。まだ祖父母が中心になって耕作していた時期でした。小学校に上がる前のことだと思うのですが、夜に出荷の準備をしていたと思います。その手間が大変だったのか、いつの間にか水田に戻っていました。

 結局のところ、農協の方でも転作作物としていろいろと組合員に進めていたようですが、どれも稲作に比べて手間がかかり定着しなかったようです。


 家の周りでは、耕作することをやめて、太陽光発電所にするお宅もちらほらと目にします。これなら草になる心配もなく、数年で借金が回収できると乗り気になって調べたことがあります。ところが農地にかかてっくる税金と、太陽光発電所にかかる税金は違うのです。農地に太陽光発電パネルを設置すると、税金が高くなってしまうというのです。


 ババが三畝の畑を草にしないために作った豆を抜きながら、取り留めもなく、小さな田畑をどうするか考えるのでした。

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