まき時
「お聞きしますけど、どうして周りのお宅の玉ねぎや大根は立派なのでしょう」
今年は気候が変だから漬け菜や大根は諦めてくれと言われましたけど、周りのお宅のものはりっぱに成長しています。隣の畑の立派な大根を眺めながら、ババに聞いてみました。
「まき時だよ。早くまくと育ちすぎちゃうからねぇ。ちょっと控えた年に限って、これだよ。」という答えが返ってきました。
ネギ類の苗についていえば、植え付けるまでに大きくなりすぎてしまうという事と理解しました。漬け菜も早くまきすぎると育ちすぎて強くなってしまって、美味しい漬物になりません。いつまでも気温が下がらない年には、アブラムシが付いて漬物にするのには気が引けるものになってしまいます。そんなこんなで、ほかのお宅よりも1週間ほど待ってまくつもりが9月の長雨になってまき時を逸したという事のようです。
我が家の家庭菜園は、いつも遅れ気味です。慎重なのか、のんびりなのか。ジャガイモの植え付けは、3月下旬から4月の上旬です。あまり早くに植え付けても、遅霜の心配があります。遅くに植え付けると何が関係しているのか、いいものが出来なくなります。
夏野菜も、同じです。5月の上旬にホームセンターや園芸店のチラシに踊らされて植え付けると、急に季節が戻った時に、植え付けたばかりの苗は弱ってしまいます。季節が進みすぎてから植え付けたものは、旬の時期までに育ち切らなくなります。
その年の気候を肌で感じながら、1週間程度のまき時や植え付け時を微妙にずらしていくのは、長年のカンなのでしょうねぇ。
それに引き換え、稲はなんとおおらかな作物なのでしょうか。日光と水と温度さえあれば、二期作が出来るのです。水田で作る関係からか、連作や塩害の被害もありません。
娘の学級では今年、稲作を行いました。学校行事や授業の合間に、代かきという名目の泥遊びを行い、心配してしまうほど遅くに田植えをしました。先日我が家の脱穀が終わってから、稲刈りを行ったそうです。
春収穫のキャベツの土を用意しました。たい肥と苦土石灰と化学肥料をまいて、土に馴染むのに1週間ほど放置します。ホームセンターで苗を見てからこんなことは始めるから、植え付けが遅れるのでしょうねぇ。




