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日々の出来事  作者: 真澄
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カット野菜

 いよいよ野菜が高騰しています。9月の長雨が原因なのは分かっているつもりなのです。ですが、高値で野菜が買えるかというと、それはまた別の問題です。旬の最安値を知っていると、その時よりも2倍も高いとなるとケチケチ精神が買うのを躊躇してしまいます。そのことをババに、話してみました。

「何言ってるの、人件費やら運送費を考えたらそのくらいの値段になるでしょうに。大体今まで安すぎたのよ。」だそうです。長年、作物を作っている人の考えは、やはり違います。


 お野菜が高い時には、頼りになるのは加工品や工場で作られているものです。工場と呼んでいいのか分かりませんが、在所にはキノコ工場が多数あります。もやしも人工的に作られていますし、スプラウトの類はあまり気候の影響を受けないのではないでしょうか。そういったものは、いきなり高値になることは稀です。でも夕方にスーパーに行くと、カイワレ大根が売り切れになっているのです。


 今までカット野菜を使ったことはありませんでした。袋の入っているキャベツの千切りやちぎってあるレタスです。そこに彩りよく数種類の野菜が入っていて、器に開ければサラダになるものもあります。他にも、そのまま野菜炒めが作れたりする物も売られています。今までは、一袋の値段とキャベツやレタス一玉の値段がほぼ同じ値段でした。それなら丸々一玉買ったほうが、という理由で手が出なかったのです。ですが、いよいよ体が生野菜を食べたがってきたので、最近お世話になっています。

 野菜の値段が何倍にもなっているのに、カット野菜の値段はあまり変わりがありません。材料が2倍にも3倍にもなっているのに、売値が変わらない。元々丸の形では小売りが出来ないようなものを、カット野菜の形にして販売していると耳にしたことがあります。そうはいっても、野菜高騰の影響を受けていないことは考えられないでしょう。

 誰が頑張って、カット野菜の値段が据え置きになっているのでしょう。


 どこくらい前のことになるのか、酪農家が

「皆さんがワンパックもう10円高い牛乳を買っていただければ、もう少し楽になるのですが」と言っていたのを思い出しました。酪農を続けていくことが難しくなってきていることを紹介する番組だったのかもしれません。酪農を続けていく事が出来なければ、離農を決断する酪農家も現れます。

 その結果でしょうか、ここ数年乳製品が不足しています。


 極端な効率化の先にあるものって、何なんでしょうか。

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