作況指数
週末は、脱穀に勤しんでおりました。
子供の頃の脱穀といえば、発動機の回転を数メートル離れなた固定式の脱穀機にベルトで伝えていました。当然、脱穀の前には、田んぼ一面に干された稲束を集める手間もありましたし、作業中はベルトに近寄らないようにしなければなりませんでした。
移動式の脱穀機を購入してからは、脱穀の様子が一変しました。今まで田んぼ一面に干されていた稲束を、稲架に干すようになりました。脱穀の時には、稲架棒から直に稲束を脱穀機に入れる事が出来るようになり、人数も手間もかからなくなりました。
ですから、稲を扱き落とすだけならば人数はいりません。ジジとババと亭主殿がいれば済んでしまいます。私は稲架棒を片づけたり、脱穀されたモミを家に運んだりしていました。子供たちは、はじめこそ一緒に稲架棒を片づけていましたが、そのうち軽トラに登り始めました。軽トラはジャングルジムとは違うのに。
軽トラ一回分たまるのを待って、モミを家に運びだしました。稲の刈り株や田植えの時の足跡で、田んぼは凸凹です。その中を軽トラがゆっくりと走ります。揺れる軽トラの荷台で子供たちは、キャーキャーはしゃいでいます。モミを積みだしたら、モミの上に寝っ転がりだしました。お米の上に乗っちゃだめだから。
そんなこんなで、ようやく田んぼから家に向かって出発です。モミを家に置いて田んぼに降りる時、軽トラは左右に大きく揺れました。どこぞのアトラクションのようです。絶叫系が嫌いな娘は、
「スピード出しすぎ! 」と叫んでいました。スピードつけないと、畦とか乗り越えられなし。
脱穀を終わってみて、我が家のお米の作は例年並みだったようです。
今年の水稲の作況指数の予想が9月と10月に発表されています。全国平均は10月1日発表で、103だそうです。空梅雨による水不足や、収穫時の長雨などの報道されていましたが、16年ぶりの豊作が予想されています。
考えてみれば、稲作が日本行われるようになってから2千年以上の歴史があります。日本の風土に稲作があっていたこともあるでしょうけれど、逆に稲の品種改良も進められてきました。
北海道を開拓したときに、米作りを禁止したそうです。開拓当時の技術や品種では、北海道で稲作をすることは叶わず、当時の政府は生産性の悪い稲作を禁止という話を、小学校の頃聞いたことがあります。それでも品種改良と技術の進歩から、今では日本で一番の生産地になっています。
北海道だけではなく、各地のそのようなことが行われた筈ですし、今でもこれから予想される気候変動への対策も行われています。
一部の地域で、多少の品質の低下はあるかもしれませんが、平成の大凶作のようなことはめったに起こることはなくなってきています。
そういった昔の方々の苦労があっての今年の豊作ですが、農業新聞の一面に寂しい文字が躍っていました。『若者の米離れ浮彫』だそうです。
お米を食べるダイエットだってあるのに、皆さんお米食べましょうよぉ。




