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日々の出来事  作者: 真澄
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花火大会にて

 この連休中に、花火大会が行われました。つい最近始まったばかりだと思っていたら、今年で23回目になるそうです。娘がまだ小さかった頃、会場まで行ったことがありました。娘が喜ぶ顔が見たかったのですが、小さな子供にとって、花火が上がる音は恐怖でしかなかったようです。花火を楽しむこともなく、早々に帰って来た記憶があります。それ以来、家から出て見るか音だけ聞いているだけで、過ごしていました。

 

 花火が怖いと泣いていた娘も、友達と花火大会に行きたいという年頃になりました。学区内とはいっても、夜の屋台や出店が多く出る場所です。さすがに娘だけを送り出すというわけにはいかず、私も付いていくことにしました。

 そうなると、我慢できないのが息子です。

「姉ちゃんだけ、スイミングさぼってずるい!」と言い出しました。

「姉ちゃんは、友達との約束があるけど、アンタはレッスン受けた後、お父さんと来ても間に合うから」と言い含めました。それで納得したようです。


 会場に着くと、すぐに友達を発見した娘。

「じゃぁ、お母さんいいから」と放り出されました。まぁ、いいけどさぁ。


 花火の見やすい場所を陣取り、一人での時間をしばらく過ごすことになります。ビール調達のために、メイン会場の周りをぐるりと見渡しました。震災復興応援ということで、三陸の商工会議所の出店があります。そのほかにも、地元の商工会やらなにやら、美味しそうな出店がたくさん並んでいます。娘の一団も発見しました。同級生のお母さん方に娘のことを頼んで、娘が嫌がるのでまた自分で広げたお座敷に戻りました。

 花火の点火式が終わってしばらくすると、亭主殿と息子も合流しました。息子が何か食べたいというので、メイン会場のほかの場所にある屋台まで見て回りました。結局夕飯の代わりにと、焼きそばに落ち着きました。

 お座敷を広げた場所は、立ち入り禁止のロープのすぐ前です。目の前に打ちあがるというよりは、花火が降ってくるように見える場所です。しばらくは大人しく見ていた愚息ですが、どんなに素晴らしい花火でも、1時間も見てると飽きてしまうようです。愚息だけでなく、同じ年の頃の子供たちも落ちてくる燃えカスを拾って喜んでいます。本部席の前まで、火のついた燃えカスが落ちてきて、注意喚起の放送が繰り返される場面もありました。


 最後の大スターマインは圧巻でした。大河ドラマ『真田丸』のテーマ曲に乗せて、花火が打ちあがります。左手から右手に、金色の花火の早打ちが続くかと思えば、真田の赤備え思わせるように打ち上げ場全体を赤いく染めるようなに花火が上がります。また、金色の花火の早打ちが交互にされます。よくもまぁ、田舎の商工会が、これだけの花火を用意できたものだと、変なところで感心してしまいました。


 帰るために娘と合流して

「最後、すごかったねぇ。」というと、

「ふーん、覚えてない。なんだか私、友達とショッピングに来たみたいだったし。」という娘の手には、ゲームのキャラクターのフィギュアがありました。そういえば中高生たちは、花火を見に来たというよりも、出店巡りを楽しんでいる子のほうが多くみられました。娘も、アニメショップで七千円のフィギアが千円だったと喜んでいました。親としては、絶対にお店のおじさんに担がれていると思うのでした。

 

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