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日々の出来事  作者: 真澄
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玉ねぎ

 秋の長雨の影響が、様々なところで出ているようです。日本農業新聞に、お米や野菜の栽培に影響が出ていることが載っていました。我が家の水田は水はけがよいのか、半日晴れればコンバインを田んぼに入れることができます。ですが水はけの悪い田では、1日晴れただけではぬかるんでしまってコンバインが動けません。その結果刈り遅れとなって胴割れ米が発生している地域が出ているようです。

 我が家のババも

「今年の葉物はあきらめた。種をまく時期を逸した」だそうです。1週間くらいの長雨は記憶にあります。ですが、1日晴れてまた雨が降り続くという記憶があまりありません。

 ワイドショーで、各地の玉ねぎの出荷時期を紹介しているのを見ながら、我が家にはババが作った玉ねぎがあるから安心と思っていました。ですが雨ばかり続いていて、玉ねぎの発芽がよくありません。玉ねぎの高騰が他人事ではなくなってきました。


 私が小学生の頃、玉ねぎと稲作の二毛作でした。初冬に玉ねぎの苗を植え、6月に玉ねぎの収穫を済ませます。その後、玉ねぎ畑が水田に早変わりです。その頃はまだ、手で田植えをしていました。水田には、すきこみ損ねた小さな玉ねぎやネギの茎などが浮いていました。

 地区の中心にあるお宮には、玉ねぎ集荷用のコンテナがおかれていました。そこから玉ねぎ農家はコンテナを持っていき、農協に出荷していたのでしょうか。

 最近は、近所で二毛作を行っている家はありません。地区内の半分は商業地になってしまって、水田をやっているお宅もだいぶ減ってしまいました。ですが、畑を持っているお宅では、自家用の玉ねぎを作っているのは見かけます。

 ババに、玉ねぎの二毛作をやめた理由を聞いてみました。その当時はまだ嫁の立場で、自分で農地を取り仕切っていたわけではないババには、理由は定かではないようです。ですが、

「だって、玉ねぎの後にすぐに田植えで忙しいでしょ。

 それにあんまりお金稼がなくてもよくなったんじゃない。玉ねぎの値崩があったのかねぇ。」と話してくれました。その後で、

「年単位で価格が変動するんじゃねぇ。」


 弱弱しい玉ねぎの苗間の草を取りながら、ババから聞いた話です。



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