05
2017年3月7日 アキトの魔法属性の雷を風属性に変更しました。
ギルド支部の前まで着いた時にちょうど串焼きも食べ終わったので、早速扉を開けて中に入った。
室内は思っていたよりもきれいだった。もっと殺伐とした場所かと思ってた。カウンターがいくつか並んでいて、各カウンターの上に看板がぶら下がっている。そういえば、屋台のおっちゃんもギルド支部って言ってたな。もしかして、いろんなギルドが集まってるのか?まあいいや。冒険者ギルドのカウンターに行ってみるか。
それにしてもメモ見たときにも思ったけど、文字が読めるのは助かる。言葉も分かるし喋れるから生活には困らないし自動翻訳的なスキルでもついてるんだろうか?
・・・・・・あれ?この世界ってレベルとかスキルとかあるのか?うーん………。
「ステータスオープン?」
小さな声で呟くと頭の中でパッとRPGゲームのような画面が浮かんだ。
トリップ小説読んでて良かった。どんな知識も無駄にならないんだな。テンプレ最高!
――――――ステータス――――――
名前:龍宮 彰斗
年齢:15歳
性別:男
種族:人族
LV:1
状態:普通
HP: 100
MP: 100
筋力: 100
体力: 100
耐性: 100
魔力: 100
魔耐: 100
敏捷: 100
魔法適性:火、土、風、光
スキル
◇戦闘系スキル
剣術(Lv.3)
体術(Lv.2)
◇魔法スキル
火魔法(Lv.1)
土魔法(Lv.1)
雷魔法(Lv.1)
光魔法(Lv.1)
◇生産系スキル
料理(Lv.1)
◇特殊スキル
言語理解
称号
異世界人
人違いされし者
――――――――――――――――
おっ!魔法スキルがある。異世界といえばやっぱ魔法だよな。戦闘系は剣術スキルと体術スキル、生産系は料理スキルだけか。言葉が分かるのは特殊スキルの言語理解のお陰なんだろうな。称号は異世界人と人違いされし者、…異世界人はともかく、人違いされし者ってなんか嫌だな。悲しくなってくる。
落ち込んでても仕方ないな。気を取り直して冒険者ギルドのカウンターに行く。
「こんにちは、冒険者ギルドへようこそ」
濃いピンクの髪に薄い青色の瞳を持ったお姉さんがにっこりと笑う。
「こんにちは、ギルドへの登録手続きを教えてください」
「冒険者ギルドへの登録ですね。ギルドへの入会金として銀貨3枚が必要ですがお持ちですか?」
お金がいるのか。貰ってて正解だったな。
財布から銀貨を3枚取り出して渡す。
「ありがとうございます。ではこちらの申込書を記入してください。」
渡された申込書には名前、年齢、魔法属性、スキル、武器を書くようになっていた。
名前はアキトでいいか。年齢は15才っと、魔法属性は火、土、風、光の4つだけど4属性持ちは普通なのか?うーん……とりあえず火と土だけにしとくか。スキルは、言語理解は拙いよな。それ以外はよくありそうなスキルだし書いても大丈夫だろう。武器は剣術スキル持ってるから剣でいいよな。
よし、出来た。
――冒険者ギルド申込書――
名 前 アキト
年 齢 15才
魔法属性 火・土
武 器 剣
―――――――――――――
「書けました」
お姉さんに申込書を渡す。
「ありがとうございます。ギルドカードを作りますので少しお待ちください」
お姉さんが手元にあるA4サイズの透明な板にカードサイズの真っ白な板を置いてなにやら操作するとカードが淡く光り、光が収まると透明だったカードは茶色になっていた。
「お待たせしました。最後に血を1滴カードに落としてください。アキトさんの魔力紋を登録します」
カードと一緒に渡された針を刺して傷を作りカードに落とすとカードが淡く光り、茶色だったカードは半透明になった。
「どうぞ、アキトさんのギルドカードです。大事にしてくださいね」
「ありがとうございます」
カードを受け取って見てみると、つるりとした表面には俺の名前、名前の下にGランクと書かれている。
「ではギルドカードについてご説明させていただきます。
1、このギルドカードは全てのギルド支部で使用できます。
また、全ての国で身分証としても使用する事がます。
2、紛失した場合、再発行手数料に金貨1枚が必要です。
3、依頼を受ける、依頼の報告をする、お金を預ける又は引き出す場合は受付カウンターに
ギルドカードを出してください。
4、ギルドカードを使用する際は本人確認の為、ギルドカードに魔力を流していただきます。
ギルドカードには登録者の魔力紋が登録されており、登録者本人の場合は青く光り、
本人以外の場合は赤く光ったあと黒くなり使用できなくなります。
黒くなった場合は、登録者本人がギルド支部にてお手続きをしていただかない限り
元の色には戻りません。
5、ギルドカードの色はランクで変わります。
Gランクは茶色、Fランクは灰色、Eランクは橙、Dランクは緑、Cランクは青、
Bランクは紫、Aランクは赤、Sランクは金、金色目指して頑張ってくださいね。
ギルドカードについてのご説明は以上です。ご質問はありますか?」
「大丈夫です」
「では次に冒険者ランクについてご説明させていただきます。ランクはG~Sまであり、ランクを上げるには依頼を達成してポイントを貯めなくてはいけません。アキトさんは現在Gランクなので、Fランクに上がるには20ポイント必要です。付与されるポイントは依頼書に書いてあるので確認してくださいね。Gランクの方が受けられる依頼は採取や街中のお手伝い、依頼は全て1ポイントなので20件依頼を達成するとFランクに上がれます。上のランクに上がるには相応のポイントが必要になるので頑張ってください。冒険者ランクについての説明は以上です。ご質問などはありますか?」
「いえ、大丈夫です」
「最後にギルドからのお願いです。街や近隣の村が大量の魔物に襲われた場合、討伐や街や村を守るために冒険者を集める場合があります。その時はご協力をお願いします」
「分かりました」
「ありがとうございます。以上で説明は終了ですが、ご質問などはなかったですか?」
「大丈夫です。ありがとうございました」
「依頼は掲示板に貼り出されます。受ける依頼が決まったら依頼票を持って受付にきてください」
最後まで笑顔で説明をしてくれたお姉さんにお礼を言って掲示板に向かった。
貼り出されている依頼の中からGランクと書かれた依頼を探すと採取依頼を見つけたので、早速掲示板から取って受付に持っていき、手続きをしてもらう。採取依頼である薬草を見た事がないというと、薬草見本を貸してもらえた。
「いってらっしゃい。頑張ってくださいね」
「ありがとうございます。行ってきます」
俺はギルド支部の外に出ると街の外に通じる門を目指して歩き出した。