偏頭痛彼女
掲載日:2014/06/08
ダメだ。
仕事が進まない。
目の前には大量の紙、紙、紙。
生徒会としての仕事が山ほどあるのだ。
休んでいる暇はない。
だというのに頭が重い。
ズキズキと鬱陶しい痛みが主張してくる。
ぐしゃりと手元の書類にシワがよる。
「会長?」
作業の手を止めて副会長が私の顔を覗き込んでくる。
視線を交わして「なんでもない」と告げ仕事に戻ろうとする。
が、痛みで全く進まない。
雨音が遠くに聞こえた。
今日の天気は雨。
一日中雨だ。
機嫌も悪くなる上に、偏頭痛までするこの天気。
実に不愉快だ。
ボールペンを放り出してカーテンを閉める。
シャッと軽快な音を立てて外の風景とこの部屋を遮断した。
つい、出そうになってしまうため息を殺して肩を落とす。
なんて今日も不快なのだろう。
「会長、大丈夫ですか?」
書記が自分の席から立ち、私の席の真ん前に立つ。
「平気よ」
所詮強がりだが。
書記の方が溜息を吐き、水の入ったマグカップと小箱を差し出す。
頭痛薬だ。
「いらな…」
「飲んでください」
有無を言わせぬ口調。
ズキズキと脈打つ鬱陶しい痛み。
遮断されたはずの世界から聞こえる雨音。
心配そうな生徒会メンバー。
毎度お馴染の光景だと思いながら、私は渋々薬を飲み込むのだ。




