第6話 出発、そして新たなるスタート
DKです。一言でもいいので、見てくださった方は感想を書いていただけると有り難いです。変な箇所は修正等するので。
それから一週間が過ぎた。
正一は、今日は村を出発し、また探検の旅を再開しようと考えている。
「どうもお世話になりました!感謝しきれません」
「いいんじゃよ、最近まったく旅人さんが通ってくれなくての。ワシらも嬉しかったんじゃ」
そこで正一は、村長に見えないよう、背中に手を回しボージョレ・ヌーボーを二本創造する。
「あの、良かったら、受け取ってくださいませんか。旅の途中でもらった高級酒ですが」
差し出すと、村長はニヤニヤと、
「おお!すまんのう。ワシは酒に目がなくてな、ハッハッハ」
そう言って、村長は近くのテーブルにそれを置いた。
「さて。では、本当にお世話になりました」
「おお。なんかあったら、また来るがよいぞ」
村の門をくぐり、また草原を歩き始めた。
歩き始めて一時間。濃い霧の中をずっと歩いていたのだが。
「何にもないわね…」
そう、さっきから風景が何一つ変わらないのだ。
「ああ…もうちょっと歩いたら休憩するか」
そう言って歩いていると、正一の足先に何かがぶつかった。
「おっと。ん?切り株?てことは…」
「森が近くにあるんじゃないかしら?」
そしてしばらく歩くと、やはり森に着いた。
森の中を歩いていると、森の中にベンチがあるのを見つけた。
「ベンチがなんでこんなところに?」
「木こりたちが使うんじゃないかしら?」
二人でそこに腰掛けることにした。
「なんか疲れたわぁ……ふぁーあ…」
ポフッ
「…勝手に膝枕させるなよ」
「いいじゃない別に。ちょっと寝させて」
「あいよ。俺も寝るとするかな」
正一は気づかなかった。
否、気づくすべもなかった。
この時、二人の近くがうっすらと発光していたことに。
正一は眩しい光で目を覚ました。
「…んー?何なん………………………え」
そう。そこはあの濃い霧に包まれた森ではなく、
「ここ俺の家じゃん!?」
ベットの上に居たのであった。
「琴美は…?あ」
琴美は、やはり膝の上にいた。
「おい、おい琴美」
「何よもう……………………えええ!?」
「さて、飯でも食うか………あー」
「何?」
「そういやお前家族にどう紹介すれば…」
「そうね。うーん…あ!」
琴美はどうやらひらめいたようだ。
「?」
「10秒間、目をつぶってなさい」
「わかったけど、いったいなにする気だ…?」
「いいわよ」
「そうか。じゃあ、行…あれ?なぜお前エプロン姿に?」
「ふふふ。なぜでしょ」
「ま・さ・か…」
「ええ。家族全員に、「私は正一の許嫁」って記憶を埋め込んだのよ♪」
「ブゥハァッ!ハア?コラ待て」
正一は反論を試みた。だが
「…ダメなの?」
琴美の最終兵器(涙目と上目遣い)の前に、儚く散ったのであった。
「じゃ、行きましょ♪」
「お、おい!おま…………ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
琴美は、正一を引きずりながら階段を降りていった。
最近筆者は多忙です。しばらく更新が滞るかもしれませんが、
どうかご了承ください。
あと感想欲しいです。待ってます。