表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/15

第2話 式神少女と能力判明

「ア、ア、ア、ア、ア…アレハユメダキットユメダハヤクメェサマセオレ」

「むう。さてと、状況確認ですわね。……………えーっと…どうされましたか?顔色が悪いですわよ?」

少女には、正一の脳内回路がオーバーヒートしていることなど解る訳もなかった。


「えっと、じゃあ君…神原さんは、誰にも拾われることもなくあの本屋で眠っていたというのですか」

「ええ、そうですわ。封印されている間の記憶はないので」

正一は、考える素振りを見せた後、言った。

「あ、あの、おひとつ伺いたいことが…」

「何でしょう?」

「一体これからどうs「え?ここに住みますけど?」………え゛?」


しょういちは ふりーずした。


「さすがにそれはd「…ダメなのですか?」…う゛っ」

涙目と上目遣い=女性の必殺技

このコンビは正一に強烈なアタックをかけたのであった。

正一は両手を上げて降参の意思を伝える。

「わかりましたよ…」

その途端、少女の顔が、パアア、という効果音でも付きそうな位明るくなる。

「これから宜しくお願いしますわね♪えっと「大原正一です。正一で結構ですよ」

……正一くん、私のことも琴美でいいですよ。

あと、普通にしゃべりやすい口調で構いませんわ」

「では…琴美、これでいいか?」

少女は頷く。

「ええ。…私も敬語やめていいですか?」

続いて、正一も頷く。

「では…正一、これからよろしくね♪」

こうして、琴美との共同生活が始まったのであった。



「そういえば、琴美。お前特技とかあるの?」

「ええ。そうね、簡単にいえば……術、ならなんでも操れるってことかしら」

「すげえな」

「名前は、「術を司る程度の能力」といったところかしら」

「(突っ込んだら負けだ…)……お前人間?」

「正一ったら……乙女になんて酷い事を……」

琴美はヨヨヨと泣き崩れる。無論、嘘泣きであることはバレバレであるが。

しかしそれすら気づかない正一は若干焦りながら、弁明に努める。

「い、いや、そういうことじゃなくて…種族的に本当に人間か、ってこと」

「…あなたって優しいのね。……式神よ。陰陽道方式で、魔力がエネルギーの特殊な式神」


魔力を使う式神なんて初耳だ。

普通、式神は霊力を媒体に起動する。気でもできないことはないが。

ましてや、魔力などもっての外である。

そこまで詳しくはないが、一応基礎知識として知っている。


考えても意味が無いと悟った正一は、軽い冗談を言ってみることにした。

「じゃあさ、俺にも能力とかあんのか?」

「うーん…ちょっと動かないでいて」

正一が驚いている間に、琴美は持っている(封印されていたもの)魔導書を開き、

中の1ページを指でなぞる。

そして、正一の頭の上で魔方陣を描き、起動させる。

「これは能力を調べる術よ。えーとどれどれ…」

琴美は魔方陣に浮かび上がった文字を観察していた。

すると突然

「これね…えっと…………ええええええええええええええええええええええええ!?」

琴美が口をポカン、と開けて固まっている。

「どうしたんだ?何か問題があったの?ワァッツザプロブゥレム?」

「やけに発音いいわね…じゃなくて!問題ありすぎよ!!」

「い、言ってみろ」

琴美は息を吸うと、叫んだ。

「あなたの能力名はッ!





「有と無を弄ぶ程度の能力」よッ!」


正一は、何が何だかわからず

ポカーン( ゜д゜)となっていた。


「簡単に言うなら…確率など、すべての物事などに対する、「有と無」が操れるのよ!!」


「ぇ、ぇえ、えええええええええええ!?」

父さん、母さん。俺いつの間にかチートになってたよ。ごめんね。


正一の脳はオーバーヒートを通り越して消し炭になっていた。

対する琴美は、ただただ感心と驚愕で頭がいっぱいなのであった…


これから一体どうなるんだ…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ