第1話 平凡生活終了のお知らせ
一部口調修正。
「ああ、マジだりぃ…なんでいちいちこんなんやらなきゃいけねえんだよ」
平凡な中学三年生、大原正一は、修学旅行に来ていた。
飯も旨いし、都会と違って空気も爽やかだ。
だが、歴史的な建造物を調べ、レポートとして提出せねばならない。
その箇所は10点にも及び、今日は一日中使ってそれらを訪ねているのだ。
時期は7月。炎天下で蒸し暑い気候のせいで、正一はひどく不機嫌だった。
「なあ、正一」
同じグループの藤山が話しかけてきた。不機嫌だってのに。
「あ゛?」
「…。 あ、あそこに本屋みたいなのがあるんだが、寄ってみねえか?」
藤山が差した所を見ると、「本」という看板が目立つ結構古い建物が見えた。
「気晴らしにはなるか。先生にバレねーように行くぞ」
「おう!」
近づいて見てみると、それは古本屋であった。
俺らは中に入り、友人を一人見張り役として店頭に配置させておいた。
いざというときの「戦略的撤退」のためである。
「マジ懐かしいわwドラ●もんのレア物じゃねえかw」
藤山が興味深そうに漫画を読んでいるが、気にせず
正一はジ●ンプを探していた。
「あ、これじゃないか?」
正一は有名漫画系の棚の近くにあった本を取ると、店のお婆さんに代金を渡した。
「なんかジャ●プにしては重「先生が来たぞ~!!」ヤベェ!!逃げろー」
俺は本をバックにしまうと、まだ漫画にハマっている
自称ド●えもんヲタクを引きずって逃げた。
「あああああ俺はドラえ●んを読みt「 黙 れ 」ふぇえ…」
その後修学旅行は無事に終わり、正一は帰宅した。アレはバレずに済んだ。
「ただいま」
「おかえり。あとで旅行の話でも聞かせてね」
「あいよ」
俺は階段を上がり、二階の自分の部屋に向かった。
ベッドにバッグを投げ出し、正一は椅子に座った。
「あ、さっきの本読んでみるか」
さて、読んでみるとしよう。
そう思ってブックカバーを外すと
「Formula Grimoire」
え?
ええええええ
「ジャン●じゃねえじゃねーかああああ」
正一はありったけの力で叫んだ。
今更騒いだところで親に見つかるのがオチであろう。
そう考え読んでみることにした。
「さてと開けてみるか。ん?」
正一はあることに気がついた。
書に帯が貼ってあり、それで封がされている。
「めんどくせえな…」
ビリッ
バチィィィィィン!
なにががはじけ飛んだ気がした。
そして突然部屋に巨大な魔方陣が浮かび上がった。
光が収まったので見てみると…
「ふぁーああ。あら?封印、解けたのかしら?」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア」
眼の前には、黒と白を基調とした、
魔術師と陰陽師を足して2で割ったような
そんな服装の少女が現れた。
思えば、これがすべての始まりであった。