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私が加害者

作者: 秋暁秋季
掲載日:2026/10/12

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


※『小説家になろう』、『カクヨム』様にも投稿をしております。


注意事項2

同世代の男子が嫌いでした。

聞こえる声でヒソヒソ話をされるのが嫌いでした。

なに、昔のこと、ですよ。

同世代の男子が嫌いだった。人を玩具にして、からかいの道具として、周りを扱うから。

殴れば解決するの? 鉄パイプで叩けば言うこと聞くの? とはよく思うことであった。

だから少女漫画の、俗に言う『爽やか系イケメン』が苦手であった。背筋のむず痒さを感じた。そんなヤツ、一体何処にいるんだと思っていた。其れは現実と空想の格差を感じ、届かない事へのもどかしさがあったのだと思う。

ある時、私が先生に呼び出しをされているのを見られた。ニヤニヤと笑って、悪友同士でヒソヒソ話をしていた。

気持ち悪ぃ。本当に気持ち悪ぃ。自分のことしか考えない。前の娯楽しか考えないお前達のその精神性が気持ち悪ぃ。

ある時、その男子の一人からこんな事を言われた。私に聞こえる様な噂話をした。

――彼奴、○○の事、好きなんじゃねぇ?

――ロリコンじゃん。

――先生っていう職業やってるだけでそれなりに……。

「うるせぇ!! 本当にうるせぇなぁ!! 黙ってろよ!! 本当によぉ!! 気持ち悪ぃんだよ!! てめぇら全員」

気が付いたら叫んでいた。カッとなってやったという言葉が相応しい程に、カッとなっていた。

気が付いたら私達は注目の的で、前にいた男子は何処かへ消えていった。先生が飛んで来て、拳を振り上げたままの私を周りから引き離し、また二者面談をする事になった。


普段優等生と言われる子ほど、あらゆる物を抱え込んで生きている。それは分かっていた。分かっていたのだが、今こうして爆発させると、矢張り驚くものである。

あり大抵の対応しか出来ないくらいには。

「何があったの?」

「……」

彼女の顔は強ばっていた。そうして何処か焦りが浮かんでいた。兎に角、全ての負の感情を煮詰めた様な顔面をしていた。其れは何時も何処か一歩引いたところで周りを見ている彼女らしくない姿であった。

大人びているから忘れそうになるが、まだ小学三年生、子供なのだ。

「私的には、解決したいと……」

「其れは自分の保身の為でしょ? そうしていれば、先生っていう立場が守られるから、上辺だけでもそうしているだけでしょ!? 私のこと考えてるなら、放って置いてよ!!」

頭は良いのだ。計算が出来る。難しい問題が解ける。そうした意味じゃなくて、『どうすれば私はこの世界で弾かれないか』を幼少期から確立出来る頭の良さがある。

そうして其れが、唯一の拠り所を喪ったからこそ、こうして攻撃的になっている。

「……ごめん」

「…………」

「ただ君が突発的に口汚く叫ぶのが想像つかなくて、対応が分からないからこうして不快な思いをさせてしまってるんだ」

多感な時期の子供に接するのは、やはり難しい。予期せぬ事に対応出来るほど、先生は出来てない。ただの人間だと思い知る。


私が先生と二者面談をする時に考えていたのは、これからどうしよう。であった。叫んでしまった。殴ろう拳を振り上げてしまった。仮に今を凌いでも、クラスでは浮いた子になるだろう。

突然叫び出しただの、暴力振るおうとしただの。男女問わず、私は犯罪者扱いされるだろう。

故に今こうして面談するよりも大切な事は其方を考えることであった。のうのうと考えている暇はなかった。だからこその、絶叫であった。

貴方に使う時間はないの。それどころじゃないの。私は私の力でどうにかしないといけないの。貴方が『仲良くしよう』と言っても、それで言うこと聞く様な人間じゃないの。大人が出来ることなんて、限られてるんだから。

そうして余裕ないまま叫んだら、先生はただ私に詫びた。追求することを辞めにしてくれた様だった。

「……同世代の男子が、嫌いなんです」

らしくねぇ!! そこじゃねぇだろ!! そんな事言ったって、『なんでそういうこと言うの?』『仲良くしないと』とか言われるのが関の山だろうが!! 無意味なんだよ!!

「何時も蚊帳の外から女子を笑って、弱いものを笑って、自分は上なんだってマウントとるから。ああいう奴は殴らないと気が済まねぇんです。言うこと聞かねぇんです。だから」

「でも暴力はいけない」

ほら、来た。そんな事は私も知っている。

「きみが加害者になる。今だって君が加害者として私と話をしている。何時だって、問題を大きくした方が、問題児扱いされるんだよ。だから暴力はいけない」

「……はい」

私の話し方、この先生分かってきたな。取引をしにかかってるって言うか。

じゃあ私も其れに合わせて土俵に立つことにした。

「……私と先生の二人きりで話すことが多くなって、男子達が『ロリコン教師』って言ってますよ」

多分なんも考えてないから出た言葉。暇だから出た言葉。私が関わらなければ、怒らなかった。怒ったのは、私に実外が及んだから。

「私の為に怒ってくれたの? ……あぁごめん。冗談だよ。だからその顔するの辞めなさい。君が頭が良い事は分っているから。そんな無意味なことしないってのは分かってるから。

言わせておけば良いよ。どうせ証拠なんかないんだから。子供が言う噂なんて、親が動かないとどうにもならないんだから。其れに身の潔白は君が証明しているしね」

頭が良いと思う。この人はとても。他の大人のとは違うと思う。だから私の実害が及ばない範囲で、弁を立てても良いと思う。

「君、そんなに口悪くなることがあるんだね。きっと他の先生に見せたら呆然とされるよ」

そう言って、形式ばかりの説教を受けて開放された。男子たちの名前は出さなかったから、これ以上、被害が大きくなることはなかった。

今回、私が加害者で良い。

割と事実ベースに書いてます。

違うのは、

プールの時泳げない私を気付かった男性の先生が指導をしている時、決まって離れたところから、ニヤニヤ笑われたこと。つまり、聞こえる様に言ったのは別の事象。

聡明な先生がいなかったこと。

私がここまで叫ばなかったこと。

ぐらいかな。


彼女の心情、口調は素の私に近いかも。

昔からこういう所がある。

私に実害が及ぶ時だけ、頑張るみたいなね。


大人は皆、保身とか、肩書きに縋る。

そのための建前を振り翳す。

同年代の男子はただ『面白い事だけを見ている』。

倫理観がない。

同年代の女子は皆嘘つきで、裏で陰口を叩く。


そういう子供だったんで、交渉に乗せるのは通常ルートだと難しいだろうね。


私は周りからどう見えてるんだろうな。

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