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9話

一言で言うと、黒い塊がそこにあった。もはや学校とは呼べないモノになっていた。

「黒焦げだな。」

「………」

「………」

唖然とする4人、


爆発でも起きたかのように校舎は黒焦げになっていた。

所々まだ火があがっている箇所がある。

「火事…じゃないよな。」

これでも揺るがないポーカーフェイスの隆史。


「誰の仕業か知らんが、俺の魔法を使う時が来た。俺は水属性なんだよ。」

「早く消してくれ。」

「ウォータースプラッシュ!」

浩二は魔法を発動させた。

地面から凄い勢いで水が吹き上がる。

「お前、どこに出してんだよ!そこに火は無いぞ!」


「わりぃ、まだ感覚が分からん。もう一度、ウォータースプラッシュ!」

今度はスマホを魔法を出したい方向に向けている。

正確には、魔法を発動したスマホにはカメラを起動した時のようにかざした場所が写るらしい。魔法を出したい場所をタップすればそこに魔法が発動される仕組み。 


凄まじい水の威力で火は消えたものの浩二の魔力は無くなったらしい。


「学校にいたみんなは?まさか、学校と一緒に?」

みなみが泣きそうな声で言う。

お前が泣きそうになると俺も泣きたくなるじゃねーか。


「流石にみんな逃げてんだろ。」

「いや、状況が分からん。巻沿いを食らった人もいるかもしれない。」

冷静だな隆史は。いやー頼りになるね。


「おい、体育館は無事だぞ。」

俺は、別館の体育館が無事な事に気づく。


4人で体育館へと足を運ぶと、膝を抱えて顔を両手で覆う女子がいた。


「ゆい!良かった!無事だったのね。」

えっ?ゆいってあの美人で有名なゆい?

あーそういえばみなみの友達だったな。

顔を上げるゆいの目には光るものがあった。足も震えている。

「みなみ…みんな、みんな死んじゃった…」

「大丈夫?みんなって学校にいたみんな?」

みなみがゆいの背中を擦ってあげている。くそっ、みなみと代わりたい。

いやいや、そんな場合ではない。

「見た事無い人達がいきなりやって来て、学校をめちゃくちゃにして行ったの。ここ潰せば大量にポイント手に入るだろうって言ってた。私は暇つぶしに外に出ようと思った時に校門の所でその人達を見つけたから隠れて話聞いてたの。」

どんどん溢れていく涙。

「もうそれ以上、話さなくて良いから。私はずっとそばにいるから。」

ゆいを抱きしめるみなみ。

その役目、代わろうか?

いやいや、そんな場合ではない。


「くそっ!誰かこんな事を!俺の水魔法で、ぶっ飛ばしてやる。」

お前今、魔力ゼロだろ。

「うちのチームに入ってゆい。ゆいを一人にしておけないし。良いよね?大ちゃん。断ったら絶交だから。」


こんな美人をチームに入れるのに断る理由がみつからないんだよ。

「もちろん良いよ。俺が、俺が、この俺がリーダーの大輔。このチームのリーダー。」

「ハハッ、よろしく…」

「頼りないリーダーだけど…」

おい、みなみ!余計な事は言うなよ。

「ねぇ、生徒会長の隆史と浩二は知ってるんだけど、このリーダーの人うちの学校…だよね?はじめましてかな?」

なんで俺だけ知らねーんだよ。なんで、幼馴染の親友に今更、初めましてなんて言われなきゃいけねーんだよ!

「えっ?ゆい、大ちゃんの事、知らないの?約2年も一緒の高校に居て?」

おい、それ以上喋るな。俺が傷付いて行くだけだ。


「んーごめんね大輔君。」

「いやいや、大丈夫大丈夫。」

上手く動揺を隠せただろうか。

「こいつ、リーダーの癖に、さっき変な女に絡まれて、その女押し倒して」

「おい、黙れ。」

ゆいの方をチラ見すると笑ってくれていた。

まぁ、笑ってくれたならそれでいいか。

俺は、ゆいのフレンド申請を受ける。


チームの情報整理

・チームリーダーが死亡するとチーム内の全員が死亡。

・同チームの人をポイント変換しても得られるポイントは、0。死体が消滅するだけ。

・チーム内の所持ポイントの合計が1億ポイントに到達しても神様には会えない。リーダーのポイントが1億ポイントに到達して初めて神様に会うことができる。

・チーム内でポイントをリーダーにのみ譲渡する事が可能。

・相手チームのリーダーを倒した場合得られるポイントはそのチーム内で最も多くポイントを所持している人から得られます。チームの総ポイントが得られる訳ではありません。



夕暮れ時を過ぎて辺りは暗くなり始めていた。


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