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27話

「受諾すんの早くね。」

浩二が俺が思っている事と同じ事を言う。


「分かってたのよ!うちが宣戦布告するの。ヤバいんじゃないの?この状況。ほら、だから待ってって言ったのに。」

別にヤバくはないだろ。俺らは、闇の傀儡師に宣戦布告するかしないかの2択しかないからな。


「取り敢えず時間が無い。向こうへ攻めるか?攻めてくるのを待つか?」

隆史の言う通り時間がない。


「攻めてこないんじゃないか?向こうの方が総ポイント上だし。時間経って死者数も同じなら必然的に向こうの勝利となる。無理に攻めてこないだろう。」


おっ!俺リーダーらしいじゃん。


「とにかく、リーダーの大輔は最上階で待機しながら、様子を見ててくれ。ゆいは、スキルで相手の位置の確認。俺と霞で、前衛へ出る。浩二とみなみは俺らのサポート。これで良いだろう?」

全員が隆史の意見に頷く。

俺とゆいは、最上階からまず様子を見るのか。二人っきりでなのか。ゆいと二人っきり。自分が本当に変態で無い事とを祈ろう。

ゲームとか、戦争とか、どうでも良いから目の前の美人の事だけ考える道に行くのだけは避けたい。

隆史と霞って仲悪いんだよな。この2人が前衛で良いのか?ふと思った。


「私の足を引っ張るようなら貴方も斬るわ。間違っても私の間合いに入らない事ね。」

「その言葉そっくりそのまま返す。」

睨み合い制止する、隆史と霞。


やっぱり前衛変えたほうが良いのではないか。


午前1時より開戦。辺りは闇が支配し月明かりがやけに眩しく感じる。


「じゃあ行くぞ。こっちから向こうのアジトの入り口は見える。取り敢えずそこまで、4人で行く。みなみとゆいで通話状態にしておいて、向こうの様子を電話越しに隆史とゆいが伝えてくれ。」


「お前らが向こうのアジトに入ったとして俺とゆいはどうしたら良いんだ?中の様子なんてこっちからじゃ見えないぞ。」


「うーん、そうだな……任せる。」

考えがないのか。隆史にしては珍しいな。


「ピンチの時は叫ぶからすぐに来なさい!」

「向こうのアジトに着く前にやられんなよ!」

すぐに駆けつけるさ。照れくさくて、言葉に出さないが、ピンチになると現れるヒーローよりも早く駆けつけてやるよ。


「じゃあ行くぞ。」

「あっちょっと待った!」

4人が玄関へ向かうのを止める。


「浩二、スキルで髪明るい色にしてくれよ。目印になるから。」

「目印の為にスキル使うのかよ!まぁ良いけど。」

それ以外に使い道ないだろ。

浩二はスキルを発動して、金髪に変えた。

向こうからも丸わかりだけどな。


4人が外へ出ていったのを見送ると、俺とゆいは、俺の部屋…じゃなかった最上階の部屋へと向かう。

向こうのアジトは道を一つ挟んだすぐ目の前。徒歩1分くらいの距離。


『まず、気をつけないといけないのは、遠距離系の攻撃だな。隆史、向こうのアジトの窓は確認できるか?』

電話越しに、隆史の声が聞こえる。

早いってお前ら、まだこっちは部屋に着いてない。いや、部屋に入って外を見ようとしたら反対側の部屋に行っていた。

ゆいに、こんな時にそんな冗談まじで辞めてと、真顔で言われて今、ちょっとショックを受けている。

『リーダーが頭おかしくて、まだスタンバイ出来てない。ちょっと待ってて。』

 

『ちょっと、大ちゃん!何やったの?!』

みなみの怒鳴り声が相手にも聞こえそうで怖い。

『いや、部屋間違えた。よしオッケー!見えるぞ。金髪頭が良く見えるぞ。』


空には月、あそこには金髪。似ているようで、天と地の差があるのか。


『俺の頭は良いんだよ!窓を見ろ窓を!』

浩二がこっちの方を向いて喋っているのが分かる。

『はっきりとは見えないけど、全部の窓に人影はないぞ。入り口付近にも多分誰もいない。そのまま、入り口まで普通に行けるぞ。』


俺の言った通り、4人は無事、敵のアジトの玄関まで辿り着いた。


隆史の情報によると、自動扉の奥にオートロックの扉があるらしい。分厚いガラスでできたオートロックの扉は魔法で壊せるか分からないらしい。


『あれ?エレベーターが降りてきたわよ。どうする。』

オートロックの扉の更に向こうのエレベーターが降りてきたらしい。


『隠れた方が良いんじゃないのか?』

『いや、エレベーターに敵が乗っていたとしたら、俺達がここに居ることも恐らく、バレてる。迎え撃つ準備だ。』

おいおい、まじかよ。いきなり戦闘かよ。


エレベーターから現れた人物に俺達は心底驚いた。

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