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24話

「どぉわぁぁぁ!!!」

ビックリし過ぎてつい霞を両手で押してしまった。

後ろに倒れそうになる霞を支えようと前に出た時に、石ころに躓いてしまった。

霞の上に覆いかぶさるように倒れ込む。

あれ?なんか真っ暗だぞ。もしかして俺、死んだの?


「キャアッッ!!」

霞の悲鳴が聞こえる。良かった生きてた。

俺は霞のスカートの中から顔をだす。えっ?何でスカートの中に顔が?どうしてこうなった?


スカートを抑えてかおを真っ赤にしたまま動かない霞。

「いや、あのゴメン。なんかよく分からないけど。」


「大ちゃん!ふざけてるなら早く行くわよ!」

発端はお前だ!!!


「……私の負けで良い。」

なんとか聞き取れるくらいの小さな声だ。

「負けで良いって、俺は全然勝った気しないんだけど。」

「良いんだ…負けで。貴方には…勝てそうにない。国に入れるも入れないも好きにしてくれ。」


結局、霞は、俺の国に入る事になった。


ブーブーブー。

「おい、またメールかよ。」


【国の名前を新たに入力して下さい。 近くにいる国はスマホに表示されます。国の情報は総ポイントと人数のみ。 これからは国の同士の争いが主なポイント元源になるので、そちらの説明も後ほど送らせてもらいます。 追伸 文句の返信が多すぎます 神の遣いより】


また名前決めないといけないのかよ。

やっぱり返信するやついるんだ。神の遣いとかいうやつも大変だな。


「ねぇ、霞って呼んでも良い?私はみなみで良いから。」

「別に構わないが。」

「私も、ゆいで良いよ。」


「女子会中に申し訳ないんだが、国の名前どうするよ。同じで良いのか?」 

別に名前くらい何でも良いんだけど。 


「大ちゃん決めなよ、リーダーなんだから。ねぇそれより何でそんな、髪綺麗なの?」 

俺の事を一瞬だけ見て、霞の髪をキラキラした瞳で見ているみなみ。こうなったら、変な名前にしてやる。

俺が入力すればもう変えられない、絶対に変な名前にしてやる。

「隆史、浩二、名前俺が決めて良いの?」

一応二人にも確認した所、了承を得たので俺が決める事にした。

あいつ、いつも俺の事変態呼ばわりするから逆に、変態みなみ、にしよう。うん、良い名前じゃないか。

さっ、入力入力。

「えーっと、変態大輔っと。あっ!間違えた!何で変態って入力したら、大輔って出てくるんだよ!訂正訂正っと。………確定ボタン押してた。」


国の名前をリーダーが入力したら、メンバー全員に通達がいくらしい。

「アハハハッ!!!何この名前!そんなん、みんな分かってるわよ!ププッ」

爆笑してみなみは、お腹が痛いらしい。


「おい、笑うな!お前も変態大輔のメンバーなんだぞ。」

「笑うでしょ誰でも!なんで汚名を自ら晒してんのよ!馬鹿なんじゃないの。ププッ。」

こいつもう、殴り飛ばしていいかな。


「私、この国の名前……イヤ。」

ゆいが引いた目で俺を見る。

イヤって……もう変えれないんです。


「大輔、お前は凄いな。」

俺の肩に手を回して浩二が言う。何が凄いのかは分からないが。


それから、目的地まで、みなみは俺を指差しながら爆笑し、ゆいは俺を時折、睨みつけながら歩いた。その間俺は、精神力強化の魔法を探す。


「でっけぇーな!こんなのホントにポイントで買えんのか?」

俺達は、目的のマンションの下に着いた。

「一回、高層マンションの最上階から街を見下ろして見たかったのよね〜。」

入り口の所に立っていた管理人と思わしき女性に声を掛けてみる。


「これ、いくらするんですか?」

「こちらは、1000万ポイント必要です。」

「おい、お前ら、帰るぞ!」

やっぱり高いじゃないか。1000万ポイントなんて持ってる国はあるのだろうか?


「こちらのマンションは、完全魔法対応ですので魔法を受けてもビクともしませんよ。」

営業してくんな、CPUのくせに。


物欲しそうな目でマンションを見つめるみなみを引っ張るようにマンションを出た。


「ここに来る途中にあった、5階だてのマンション、あれで良いだろ?目の前にコンビニもあったし。買えるか分かんないけど。」


「まぁ、しょうがないね。そこ行きましょ。もう何処でも良いからゆっくりしたい。」

じゃあ、最初からあんなデカイマンション行きたいなんて、言うんじゃねーよ!


5階建てのマンションだが見た目は、とても綺麗で新築にしか見えない。

こちらも、管理人に値段を聞いてみる。


「こちらは、300万ポイント必要です。」

ここも、高いな!てかうちの所持ポイントいくならんだろう?そう思ってスマホを見た。


変態大輔、所持ポイント850万ポイント


「えっ?850万ポイント?そんなにあるの?あっそうか霞が結構持ってんだな。」

「霞いくら持ってんの?」

みなみ、人に聞く前におのれのポイント言ってみろ!

「500万ポイント。」

さらっと言ったけど半分以上霞のポイントじゃん。


「よしっ買お!ここのマンション買お!何何、1階は、大浴場と大広間。2階は食堂。3階から各部屋。良いじゃん、ここにしよう。」

いや、お前に決定権ないから。

食堂も付いてるのか。ポイントはいるが、食券買ったらCPUが料理作ってくれるらしい。


「霞、ここ買って良いのか?」

俺は、ダメ元で聞いてみる。

「貴方はここが良いの?」

ああ、一応俺リーダーだから聞いてるのか。

「俺は、ここで良いと思ってる。ちょっと高いけどな。」

「なら……良い。」

「えっ?ホントに。助かるわ!」


俺達、変態大輔のアジトはここに決定した。ポイントを支払った後、各々好きな部屋を選び部屋で休憩する事にした。1階だけで10部屋あるのだが、みんな最上階にある部屋を選んだ。



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