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23話

【フィールド展開無事終了 】

ちょっと、一言だけ言わして。全然無事じゃねーよ!


【フィールド展開無事終了。ルール変更のお知らせ。皆さん思ったよりポイントの集まりが悪いようなのでこれよりルールを変更します。 今からソロでのプレイは禁止とし全員がチームに加入する事を義務化します。今の段階でソロのプレイヤーは12時間以内にどこかのチームに加入して下さい。 12時間を超えてしまうと自動的に近くのチームに割り振るか、ソロのプレイヤーのみでチームを勝手に編成します。 只今より、チームを国と称しこれからは、国同士の争いとなります。  ちょっと……トイレ。】


「おいおい、フィールドの説明は?それにトイレ行くことメールに打つやついるのか?やっぱ頭おかしいぞこいつら。」

「それより、国ですって!なんかカッコよくない?」

「うんうん。みなみは王女様だね。」

「えーっ?ゆいのほうが王女っぽいよ。」

テンションが上がりまくってるみなみとゆい。


「おい、殺し屋の女、これからは一人では生きて行けないぞ。残念だったな。まぁ、お前一人でクリア出来るゲームでもないのだがな。」

「殺し屋ではない。ならば、12時間以内にすべての

プレイヤーを抹殺するのみだな。」

またもや、バチバチに睨み合う二人。

まぁまぁと止めに入った浩二に霞のボディブローが炸裂する。

「ぐぁはぁっ!」

苦しそうだな。

「ゴメンナサイ!つい。」

「いや………気にしないで……。」

めっちゃ苦しそうだな。


ブーブーブー。

「おっ!トイレ終わったか?」


【失礼しました。 国同士の争いで相手のリーダーを獲った場合、得られるポイントはその国全員の総ポイント。倍ルールは無くなります。 国同士で同盟を結び一つの国を襲う事は不可。 後のルールは変わりません。 フィールドは大きく分けて東西南北のエリアに分かれます。 簡単に言うなら広さは日本と同じで形を長方形にした感じ? これよりみなさんには、国のアジトを見つけて拠点にしてもらいます。なお、アジトを所持していない国はペナルティがあるので注意。アジトはポイントで購入可能。アジト内での他国の魔法、スキル使用不可。 今から12時間、国同士の抗争は不可。スキル、魔法も同じく発動不可。 説明は以上です。 追伸 面白くなってきたね。早くクリアしてじゃないと神様首になるから。 神より】

 

やっぱり、楽しんでましたこの神様。もう自分で言っちゃってるもん。もう首レベル超えてる事やってるけどな。


「アジトを買わないといけないのか。まぁ取り敢えず住めりゃどこでもいいだろう。」

俺は今国のリーダーだ。そしてこれが、一国のリーダーの意見。

「駄目よそんなの!あの高いマンションなんてどう?」

そして、その意見に真っ向から反発する幼馴染。

みなみが指差す先には30階くらいはあるマンションがある。

「あのマンション買ったら、何部屋余ると思ってんだよ、勿体ない。それに、高くて買えないだろ。」


値段は行ってみないと分からないらしい。


「取り敢えず行ってみれば良いんじゃね?」

まだ、霞に殴られた箇所が痛いのかお腹を抑えながら浩二が言う。


「そうだな、取り敢えず歩いてみるかこの付近。なぁ隆史っていつまで睨み合ってんだよ。」


先に視線を反らしたほうが負けと言わんばかりに視線を一致させる隆史と霞。

「霞ちゃん、私達のチーム、じゃなかった、国に入れば良いんじゃない?」

ゆいが隆史と、霞の間にヒョンと顔を出す。


「私がこの国に?いや、私は団体行動が苦手なのだ。放って置いてくれて構わない。」

「えーっ?霞ちゃん強いし可愛いし私らの国に入りなよ。」

ゆいはどうしても、霞を国に入れたいらしい。

隆史の反応が気になるのだが。

「殺し屋は放って置いてくれだと。ならば放っておこう。」

うん。予想通りの反応だな。


「おい、隆史。もし放っておいたら、霞はどこかの国に入ることになる。敵になるわけだぞ。こんな強いヤツ敵に回すと俺ら不利になるんじゃないか?」

「敵になった時はその時だ。叩きのめすだけだ。」


「大ちゃんが決めなさいよ、リーダーなんだから。」

いや、霞が決めるべきだろ。つか、霞はこの国に入る気はないんだろう。だったら答えは出てるじゃないか。


「あのさ、霞…さん」

「霞で良いです。」

何で俺が話すと、俯いて声小さくなるの?

「じゃあ、霞。良かったらうちの国に入らないか。嫌なら良いんだよ。」

「貴方の、国に入りたいって言うのよ。早く言うのよ私。」

「えっ?なんか言った?」

声が小さすぎて聞こえなかった。


「い、いや何でもない。なぜ私を…その…誘うの?」


「んーーー。強いから。」

霞の顔はトマトみたいに赤くなっている。

それに、美人だからだとは言わないでおこう。

「それなら…一度手合わせをお願いしたい。貴方の、本当の力量を知りたい。私が認めたなら入ってもいいわ。」

俯いていた顔は真っ直ぐに俺を見つめ剣士の顔になっている。ヤバい展開だ。


「おい、やってやれ大輔。なんなら息の根を止めても良いぞ。」

隆史が俺を睨む。絶対に負けるなという事か。


「手合わせつっても、今は魔法使えないし、刀が出せないぞ。」

「刀はいらないわ。素手でやりましょう。」


素手ならまだチャンスあるかもしれない。仕方ないやるか。

「OK。ルールは?」 

「パンチと蹴りのみ。顔面あり。先にダウンした方が負けよ。どう?」

「いいぜ。」

人を殴った事もない俺が勝てるわけがないと思いながらファイティングポーズをとる。


「素人の構えね。こちらから行くわ。」

霞が軸足で地面をタンッと蹴ってコチラに踏み込んで来る。早い!

 

「大ちゃん、誰かに占領される前にあのマンション先に行って見とくから。」

「えっ??」

俺は咄嗟にみなみの方を振り返る。

このタイミングで?


「えっ?えっ?」

いきなり振り返った俺に戸惑う霞。

再び前に視線を戻すと、霞の顔が1ミリ先にあった。その唇の紅きこと、二次元の如し。

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