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22話

「おい!大輔!よくもこかしたなっ!せっかくあの美女を助けるチャンスだったのに。」

いや、すぐに起き上がればいくらでも、チャンスあっただろ。

「いや、悪い。お前まだ体調万全じゃないだろ。そんな体で浩二に恥かかしちゃ悪いと思ってよ。」

本当の事を言っているのだが、誤魔化してるようにしか聞こえないかな。

「体調はもうバッチリだぜ。」


「これから、どうするよ。この街に住めるとこなんて多分ねーぞ。」

「別の場所へ移動するしかないな。」

ブーブーブー。

「どぉわぁぁぁ!!!!!」

パシンッ

クソッ、避けようと思えば避けれたか。

「うるさいっ!!鼓膜が破れかけたじゃない!」

鼓膜が破れかけたなんてどうやったら分かるんだよ。

「イッテーな、俺は後頭部が破れかけたぞ!」

「………」


メールが全員に一斉に届く

【イベント終了のお知らせ。イベントは終了しましたが、ドラゴンがあまりに強すぎた為、全国はいまメチャクチャになっています。 これより30分後にフィールドを変えます。 こちらが用意したフィールドをそちらに展開しますので今迄通りポイント集め頑張って下さい。フィールド展開終了後にまた! 追伸 次はもっと弱いドラゴン出すね 神より 】


このメールの内容がメチャクチャだろ。もうあれか?何でもありか?


「こんな事ができるんなら、このゲームリセットとか終らせる事出来そうたけどな。」

「きっとあれよ、楽しんでんのよ。このアホ神様ーーー!!!」

「だから、何回も言ってんだろ!神様の文句は言うなって!俺らだけ変な場所に飛ばされたらどうすんだよ。」

「変な場所って?」

「海の上とか。」

自分で言っといてなんだが、こんな事言ったらホントに海の上に行きそうで怖くなってきた。


30分後にメールが届く。

【只今より、フィールドを展開します。皆さんの今居る位置は変わらずにフィールドだけ変わります。誤作動は多少あるかもしれません。フィールド展開後に再び説明のメールを送ります。 神の使いより】


「いまいちピンとこないな。うわっ!地震だ!」


いきなり、地面から揺れてヒビが入り崩れていく。まるで大きな地震が来たかのように。

奈落の底に落ちるように俺達は闇へと落ちていく。


「うわっ?!何だこれ?大丈夫なのか?」

「助けて〜神様!!」

さっき神様にアホとか吐かしてたみなみが、神様に助けを求めている。

この状況でも顔色一つ変えない隆史。

浩二は、跪き狼狽えている。ゆいもまた、同じように。

俺は、頭が痛くなってきた。

意識が遠退いていく。


気が付いたら砂地の上に転がっていた俺達。どうやらみんな、無事のようだ。

仰向けで倒れている俺だが、なんか地面が柔らかい。クッションをひいてくれたのだろうか。


「ちょっと………どいてくれる……。」

俺の下から声が聞こえた。俺の下敷きになった霞が顔を紅くしている。

「どぉわぁ!!悪い!」

すぐに立ち上がる。どうなってこうなった。

俺は手を差し出すが、そっぽ向いて自分で起き上がる霞。


「ねぇ、ゆい見た?この変態、どさくさに塗れてあんな事してるよ。」

「気持ち悪いね。」

ゆいから、その言葉は本気で聞きたくなかった。冗談に聞こえないんだよ。てか、冗談じゃないのか?

「しょうがないだろ、気が付いたらこうなってたんだから!」

「どうやったら、そんな状態になるのよ?」

「こっちが知りてぇーよ!」

女二人はまだ変態を見る目で俺を見つめる。

これが誤作動ってやつじゃないのか。なんで、俺だけ誤作動起きるんだよ。


「なぜ、殺し屋の女がここに居る?」

隆史が眼光を光らせながら霞に近づく。

「殺し屋ではないわ。逆になぜあなたがここにいるの?」

砂を払いながら、霞も睨み返す。

この二人って絶対この状態になるよな。放っておいたら直立不動のまま一日が過ぎそうだ。

まあまあ、と浩二が間に入る。

「周りを見回しても、ビルしかないわね。」

さっきまでのメチャクチャだった街は無く、綺麗なビル群が周りを囲んでいる。

これが新しいフィールド?

「みて!大ちゃん…じゃなかった、変態!あんなに高いマンション。あそこに行きましょ。」

いや、言い直さなくていいから。

「行ってどうすんだよ?」

「探索よ探索。もしかしたら住めるかもしれないじゃない。」

「私達の街にはあんな大きいマンション無かったのにね。」

ゆいが、コチラをチラ見した後にみなみに話す。

何だその目は!


ブーブーブー。

やっときたか神様。

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