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17話

イベント開始早々にドラゴンを見つけてしまう俺達は幸運なのだろうか。

「思ったよりデカイな。」

「ドラゴンつったらあんなもんだろ。」

真っ黒な体に赤く光る目を距離は離れているが確認する事ができる。

「なんか、こっちに来てない?」

おいおい、あれだけ意気込んでたのに随分と怖そうですね、みなみさん。

「お前が神様の悪口言うから。」

「誰でも言うでしょ!言わない方がおかしいわよ。」

ドラゴンは迷うことなく俺の家へ向かっている。

俺の家の上空でしばらく旋回するとゆっくり降りてきた。

「おい、ホントに来たぞ!おい!止めろ!俺の家が壊れる!こんなピンポイントで降りてくるバカいるか!」


ドラゴンは俺の家に着地した。ぐしゃりと、音を立てて俺の思い出が詰まった部屋は一瞬で潰れた。

体長10メートルはあるだろうか、全身から黒いオーラ見たいなのが出ている。


「何してくれてんだよ!このドラゴン!せめて庭に降りてこいよ!」

「どんまい。新しいアジト探さないとな。」

男前な顔してどんまいじゃねーよ。


「ギャアァァァ!」

両翼を広げて叫ぶドラゴンの鳴き声はそれはそれはうるさくて、耳を塞いでいないと倒れそうだった。


「怒ってんの?」

「人ん家壊しといて逆ギレってどういう神経してんだこいつ。」


一瞬中に浮いたドラゴンは、再び俺の家に着地し俺の家は完全に崩壊した。

もう、わざとやってるようにしか思えないんですけど。


俺の家を壊したあげく、ドラゴンは口を大きく開けたかと思うと、黒い炎が口に集まりだした。


「おいおい、不味いんじゃないか?」


黒い炎をこちらに向かって吐き出す。どでかい塊の炎は凄い新幹線並みの速さでこちらに向かって来る。


「スキル発動!」

みなみのスキル発動で俺達の前に光の守護神が現れる。

眩いばかりの光を放ったその神は、俺には女神に見えた。

黒い炎が守護神なぶち当たる。その衝撃の凄さが威力をものがっている。地が揺れて、立っているのがやっとだった。

光の守護神は一瞬で消え去るも俺達は無傷で済んだ。


「こんなん、まともに食らったら即死だぞ!」

「5人がここにまとまっているのは良くない。四方に別れよう。」

隆史の助言で俺達はそれぞれ違う方に走った。


ドラゴンの後ろ側に回ろうとした、俺をいや、俺だけをドラゴンの赤い目が追う。


「おい、なんでこっちばっか見んだよ!」

俺の方へと近づいてくるドラゴンに浩二が、魔法を放つ。


「ナイス大輔!アシッドドレイン!」

俺は別に何もしていないがドラゴンの頭上に黒雲が現れ、土砂降りの酸性雨が降り注ぐ。


「ギャアアアア!!」

おっ?ちょっと苦しそうじゃね?


ドラゴンの体から出ている黒いオーラの量が増える。

浩二の方を振り向き、中に浮くと、物凄いスピードで飛んでいった。

「おい、浩二!逃げろっ!」

隆史がドラゴンの注意を引こうと魔法を発動させるが詠唱が間に合わない。

「浩二!!」

ゆいも、いち早く風の刃を発動させていたが、ドラゴンの黒いオーラに吸い込まれる。あのオーラは魔法を吸い込むのだろうか?


浩二の目の前に飛んでいったドラゴンはその大きな前足で浩二を鷲掴みにした。


地面に仰向けで倒れる浩二の胸付近にドラゴンの鋭く尖った爪が突き刺さる。

「ぐはぁっ!」

ドラゴンの爪は瞬く間に赤く染まる。

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