13話
「随分と騒がしいと思ったら先客がいたのか。」
気付けば見知らぬ4人組が目の前にいた。
赤い髪のチャラそうな男と赤い髪のチャラそうな女。それに青い髪のチャラそうな男と青い髪のチャラそうな女。
ダブルデートか?
「お前らか?うちの学校めちゃくちゃにしたのは?」
おい隆史、こんなアホそうなやつらな訳ないだろ。
こいつらは、ただのダブルデートだ。
「その通りだ眼鏡。お前ら生き残りか?運の良いやつらだ。そんな事より、ポイントがどうのこうの聞こえたがまさかお前ら、俺ら回収するはずのポイントに手付けてねーだろうな?」
赤い髪の男が一歩前へ出る。
本当にコイツらがやったのか?
「悪いが、ここは俺らの学校だ。ここで何をしようと俺らの勝手なのでは?」
そうだ、隆史言ってやれ。もっと言ってやれ。
「俺の名は幸四郎。隣町じゃ有名なワルでな、俺の名前聞いただけでみんな逃げていくのよ。」
いや、誰も聞いてないし。
「アンタがワルで有名かどうかなんて知らないけどうちらは、学校壊されて、友達も無くして、あんた達倒さなきゃ死んでも死にきれないわ!」
おい、みなみ、あんまり挑発するな。
「おい。可愛い顔して言う事は立派だね〜。そんな正義感ぶったやつは、殺したくなるな。」
「お前がリーダーか?」
「ああ、そうだ。皆殺しされる前に一つ聞いておく。お前らチームか?」
「ええそうよ。」
「だったら、リーダーはどいつだ。俺らも余計な戦力は使いたくない。リーダー同士サシで勝負してやる。死ぬ勇気があるんなら出てこい。」
やっべ!足の震えが止まらん。どうする?出るか前へ?
みんな、俺の方見てんじゃん。おい、みなみ、ガン見するな。仕方ない。
「俺がこのチームのリーダーだ。いいだろう、サシでやろう。」
足の震えを堪らえながら前へと出る。
震えを止める魔法が合ったら使いたい。
「お前がリーダー?そっちの眼鏡じゃないのか。まあいい。じゃあ、悪いが早速おわらせるぞ。」
幸四郎とかいうやつがスマホをタップするのが見えた。
恐らく魔法を発動させたんだろう。
俺も魔法を発動させ、日本刀を取り出した。
「火の玉流星群。」
そう幸四郎が言うと、幸四郎の頭上に無数の火の玉というか、炎を纏った隕石みたいなのが現れた。
炎系だとは予想していたのは的中してらしい。アレ、降ってこないよな?
俺の懸念を他所に、隕石は俺に向かって凄い勢いで降ってくる。
「まじかよっ!!」
俺は背を見せて逃げ出した。
「逃げても無駄だ!フハハハッ」
「ちょっと!こっち来ないでよ!」
俺は逃げるのに必死で気付けばみなみ達がいる方へ逃げていた。
4人は俺から離れて行く。
「いつまで、降ってくんだよ!もう足が!」
だんだんと迫ってくる隕石は俺のすぐ後ろで凄い音と共に地面に激突して行く。
俺の足付近に落ちた隕石の衝撃で俺は吹き飛ばされた。
「ッテー。やばい!体が…動かん。」
顔だけを空に向けて目を閉じた。目の前にはもうデカイ火の塊があったから。