12話
学校に付いたがそこに、人気は無かった。まだ、学校を、壊した奴らは来ていないらしい。
「隠れて待ち伏せしとく?」
みなみはホントに楽しそうだな。
「取り敢えずさ、学校の中入んね?学校のやつらいたら先に俺らでポイント変換した方が良いし。」
黒焦げになっても、立ち続ける校舎を目の前にすると感動して涙が出てくる。
「そうだな。みんなの犠牲が俺らの力になる。集められるだけポイントを集めよう。」
リーダーらしい事言ったぞ。お前ら少しは見直したろ。
「そんなん、分かってるわよ。」
冷たい言葉を吐き捨て校舎へと入って行くみなみ。
まだ、お風呂場の事を根に持っているんだろうか?
ここからは、各々好きな場所に行き、学校のやつらを見つけたらポイントに変換する事に決まった。
中に入れば見るも無残な有様で、死体の数は思ったより多かった。
「俺は、友達あんまし居なかったからあまり、悲しいとは思わないけどあいつ等は違うんだろうな。」
この学校で集まったポイントは1万。黒焦げになった高校生を見るだけでも吐き気が止まらなかった。
このポイントを無駄にしてはいけない。新しい魔法でも買うか。
ちょうど1万ポイントの魔法があった。
ストーンブラスト、使用魔力50。
なになに、空気中に石を錬成。大きさ形はイメージにより形成可能。視界に映る空間ならどこでも錬成可能。自在に動かす事が出来るが一度物体に当たれば消滅する。
石が大きければ大きいほど動かすのに時間がかかる。
硬さは一定。
即買してしまった。衝動買いってやつだ。ポイントが貯まる気がしない。使えそうな魔法だな多分。
使用魔力50か。一日に2回使ったら、魔力無くなるな。
とはいえ、錬金日本刀の魔力は5だから、10倍。それなりに強力って事だろう。
約1時間くらいだろうか、みんなが中庭に戻って来たのは。まあ、みんなの表情を見れば今何を思ってるかはだいたい想像がつく。
「みんな、ポイント溜まった?」
少しの沈黙をみなみが破る。
「まぁそれなりに。」
「結構集まったぞ。」
「私はあんまり。」
ゆいは今にも泣き出しそうな顔をしている。
「俺は、1万ポイント貯めて、新しい魔法も買ったぞ。1万ポイントの魔法ゲットだ。」
パシンッと俺の後頭部を叩いたのは、はい、みなみね。
「イテーな、何すんだよ。」
「無駄遣いしてんじゃないわよ!アンタが1億ポイント貯めればクリア出来んのよ?少しは貯めようと思わないわけ?」
「魔法だって重要だろ?ポイント持ってる奴倒せば余計ポイント手に入るんだし。」
「とか言って、魔法が使いたいから買ったんでしょ?ガキの思考じゃない。」
「お前はどうなんだよ?ポイントいくら持ってんの?」
「わ、私?私はさっき2、3個魔法買ったからポイントは無い。」
「人の事言えねーじゃねーか!」
気付けば俺とみなみを除く3人に笑いが起きていた。
「お前ら、カップルの喧嘩みたいに会話するな。」
浩二のその言葉に頷く、ゆいと隆史。
「誰がカップルよ!こんな変態ゴメンだわ!」
「こっちのセリフだ!」
俺達は完全に油断していた。