15.【絵師】加純▷【作者】雨音AKIRA
★絵師情報★
絵師:加純
描きやすい性別:女性。でも男性も描けます。
描きやすい年齢:子供から老人まで。この際ですからドーンと来い(汗)
描きにくい人物:ガチ筋肉。でも善処します!
描けない人物:努力します!
何かあれば:アナログ派。カワイイ系もシリアス系も妖艶(ただしエロはダメ)系も描けますが、少女漫画テイストがブレンドされるのは容認してください。
★キャラクター依頼内容★
【バージョン】白黒
【絵師】加純
【作者】雨音AKIRA
【出演作品】薔薇騎士物語
【作品URL】https://ncode.syosetu.com/n1419fh/
【ジャンル】異世界恋愛
【名前】ティアンナ・トレーユ・ポワーグシャー(男装時の呼び名:アトレーユ)
【性別】女性
【種族、人種】人間、白人
【年齢】20
【身長】175㎝
【体重】65㎏
【髪型・髪色】背中の中ほどまでのロング、ややウェーブ、銀髪、男装時は低い位置のポニーテール。
【目つき・目の色】大きな目、鋭い目つき、紫色
【肌の色】色白
【体型】アスリート体型で引き締まっている。胸は大きめ。
【服装】普段は男装している(サラシ着用)。騎士服。
【表情】仕事の時はとっても真剣。笑顔は女性を悩殺する男性顔負けのキラースマイル(自覚無し)。
【性格】真面目。思考が男性寄り。女性として扱われると慌てる。負けず嫌い。剣の腕に自信がある。女性には優しくて、扱いも上手。
【その他】男装の騎士です。右利き。女性からすごくモテます。女性が惚れる女性という感じです。作中の1部分目に登場人物のイラストが掲載されています。剣や剣帯は無しでもOK。服装も男装であればオリジナルで描いていただいても大丈夫です。
よろしくお願いいたします★
Mission complete!
★絵師コメント★(文:加純)
雨音AKIRA様『薔薇騎士物語』のアトレーユを描かせていただきました。
物語を読み始めてまず惹かれたのが、アトレーユとキャルメ王女の関係でした。誠実な女騎士と魅力な王女の、固い絆で結ばれた信頼関係を描いてみたいと思ったのです。
雨音様もすてきなイラストを描かれる方で、パステル系の華やか色使いが印象的な、明るくて美麗な絵を描かれます。その世界観を壊すことなく、わたしなりの薔薇騎士ワールドをどう構築したらよいのかが最初の課題となりました。
承ったのはモノクロ画。そこで「陽」のイメージの雨音様に対し、「静」と「陰」のイメージで。白と黒のコントラストが美しい絵にしようと考えました。構図も少しデザイン性を入れて、装飾的にしてみようかと。
中央に視線を合わせるアトレーユとキャルメ。騎士は姫の手を取り、もう片手には強さの象徴でもある剣を。ふたりの周りをモチーフである薔薇で囲もう……と考えたまではよかったのですが、くるりと薔薇の花で囲むだけでは芸がない。装飾的なフレームに変えてみようかとも思いましたが、どうしても納得がいかなくて作画を中断していた時期もありました。
試行錯誤の末、キャルメにロングトレーンのエンパイアスタイルのドレスを着せた途端、何故かするするするっとペンが進んだのです。アトレーユの後方に昇っていく薔薇の花を配し、キャルメの重量感のあるロングトレーン(薔薇柄)が裾を引いていく。さらに長く尾を引く孔雀も加え、華やかさと気高さを増すことにしました。
背景は白と黒でメリハリをつけたいのですが、ただ二等分にしては面白味が無いので、水門で動きをつけながら、境界線を引いてみました。
しかしながら。この絵を描いている途中で、頭の中ではもうワンシーンどうしても描いてみたい場面が浮かんできてしまったのです。わたしもそうだったように、おそらく薔薇騎士ファンは、皆アトレーユのドレス姿を見てみたいと思ったはずです。物語の中でも重要なシーンでしたし。わたしの中では2枚のイラストは対になっているので、どうしても描かねばならない気がしたのです。
アトレーユいえティアンナのドレスは、アール・デコ調。作中の描写を読んだときから、もうこのデザインしか無いと思っていました。孔雀の羽がそのままドレスの模様になるという、ちょっと凝ったデザインに。ドレスが濃色なので、お兄様方の衣装はあまり描き込まず。引き立て役に徹していただいております。
黒と白の燭台で、絵に奥行きをプラスしました。
ふたりの兄と共に、ある決意を秘めて臨む舞踏会。緊張感のあるシーンですが、少しだけエロティックな雰囲気も漂わせた1枚になりました。
★作者コメント&作品紹介★(文:雨音AKIRA)
作者の雨音AKIRAです。
この度は加純様に『薔薇騎士物語』の素敵なイラストを描いていただきました。
まずは『薔薇騎士物語』の世界について少しだけご説明をさせていただきます。
主人公のティアンナは男装の騎士アトレーユとして、王女キャルメの護衛騎士隊長を務めていました。そんな中、王女の婚約者候補である隣国の王太子に会いに行くため、王女と共に隣国へ向かいます。
男装の騎士としてアトレーユは女性であることを隠し、またキャルメ王女もそんなアトレーユの事を大切に想い、二人は一見とても親密な様子です。アトレーユが女性であると知らない隣国の王太子ノルアードや、彼を守る騎士団長ラスティグは、彼女達の様子に誤解をしてしまい……
そして彼らは王位継承に関わる壮絶な争いの中に巻き込まれていきます。
今回加純様に描いていただいたのは、主人公のティアンナこと男装の騎士アトレーユと、彼女が守る王女キャルメです。
加純様の画風はまさに薔薇騎士の世界観にピッタリだと思いました。薔薇のモチーフや、騎士としての剣が薔薇騎士の世界を表現しており、高貴な雰囲気が漂っています。
描かれているキャルメ王女は可愛らしさの中にも芯の強さを持っており、そんな彼女を見つめるアトレーユの目はとても優しく、愛しい王女を包み込むようです。二人の交わす視線はお互いを想い合っているのがよくわかり、これでは周囲から二人が恋仲と誤解されてもおかしくないですね。
二人だけの世界、その耽美な酔いに見る側までもが美しい夢を見ているかのような心地がします。
そして加純様はもう一枚イラストを描いてくださりました。
煌びやかな雰囲気の漂う大広間。音楽と共に聞こえてくるのは、人々の思惑をのせたざわめきと笑い声。この場面は王城での舞踏会の様子を描いたものです。
描かれている女性は主人公のティアンナ。普段は男装の騎士姿ですが、この場面では美しいドレスを着てまるで女神のよう。彼女をエスコートするのはティアンナの兄のグリムネン。軍神のように逞しく雄々しい姿でティアンナを導きます。左端の振り返ってこちらを見ている人物は同じくティアンナの兄であるジェデオンです。
華やかな舞踏会のシーンに、三人の様子は楽し気な様子というよりは、表情には厳しさも見られ、まるで何かの目的があるかのようです。
煌びやかに光り輝く世界とその裏にある王宮の闇。それを見事に表現されているなと思いました。
今回は男装のヒロインであるアトレーユだけを描いていただくお話だったのですが、加純様はこのようにたくさんの登場人物たちを描いてくださりました。人物一人一人がまるで作品の中からそのまま抜け出てきたかのようにリアルで、その描写力と表現力、圧倒的な美しさと完成度の高さに感嘆のため息が漏れるばかりです。
加純様の素晴らしいイラストに負けないように、これからも薔薇騎士物語を書いていきたいと思います。加純様、素敵なイラストを本当にありがとうございました!