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『僕らの日常』  作者: 高宮茜
5/8

僕らの日常シリーズ5

五人目

『音娘コンビ★音葉とアオへん』

今の状況を一言で言うと、これだろう…


嵐が来た…


って言っても女子達に人気のあのジャニーズグループでは決して無い…


あの神きゅうのボケを繰り出す、アオとキイを一瞬で黙らす力のある、ある意味神な小学校五年の時縁あって同じクラスに二年間なって以降、何かと縁がある、幼馴染みトリオ通称「音娘」こそ、アオとキイの最大の苦手人物なのだ……

(特に音葉と初音)


高校は違う学校と聞いてたのだが…


仁王立ちした音葉が首根っこを捕まれ、た状態のアオをみつめ、呆れたように…


「アオあんた…きずかへんかったん?」


と「呆れた」声で言う…


「きずいてたらとっくに逃げてる…」


ごもっともなアオの答えに俺達は思わず顔を見合わせる…


うん…だわな…俺でも高校位変えようって言う気にはなるな…。


すると、こちらを見て何か気がついた音葉は俺達が作った資料を指差す…


俺達と、付き合いが長くあると、この資料の『中身』もどう言う経緯で、これが作られたかも、容易に想像出来るだろうな…

単純に、それだけアオのアホ加減が理解されてるって言うだけなんだが…


やれやれ…これはめんどくさい事になったぞ~


「アカ!あんたその手に持ってるのってまさか…」

心底『呆れた』おももちで、音葉が言うので、俺とキイは目を合わせ、

「毎年恒例カンニングペーパー」

そう言うと、俺は諦めて、音葉にその資料を渡した…

すると、キイが『やれやれ』ポーズをとると、音葉に…

「中間は先生いわく『手作り資料持ち込み可』にするから、英語の小テストみたいな事は回避してくれ~って頭下げられたから作った…」

「ほー『英語の小テスト』って昨日のアレやね?何点やったん?」

あらかた想像出来たのか、音葉はそう言うと、今度は俺に質問を投げ掛ける…

ここまで来たら、真実を言うに限るな…

俺は覚悟を決めて、キイに目配せをすると、察したキイがうなずく…

「…俺達は満点だったな~キイ…」

「…だな…因みにこいつは…」

俺達がそれぞれ、5を出した瞬間初音と星音の女子二人が同時に『あらら~』と、声を上げた…

「アオくん~」

「アオ~」

『流石に55点はないわ~』

「いや…ちゃう…55点ならむしろ勉強したね~って誉められる所やな…」


流石…解ってるな…

うん…

俺達も55点なら、誉めるレベルだ…


「いや…音葉いくらあいつが脳筋でもさ~」

星音が、流石にホローしようとすると、キイがすかさず…

「片手」

そう言うと

『えっ!』

その瞬間二人は氷りつくと星音は天を仰ぎ、初音は『あらあら~』と声を上げ音葉は資料を落とした…


うん…だよな~


「イヤ~マジ助かった~…」


音葉の落とした資料を拾い、まだ状況が飲み込めないアオは心底喜びの声を上げる…


ってまて~!


そもそも、はお前が一桁なんて、神みたいな数字出すのがいけないんだぞ~!


と…俺が突っ込みを入れようとしたまさにその瞬間、音葉は鬼のような顔をし、資料を取り上げるとアオを見つめた…


こうなると、俺なんかより音葉の方が断然良いお灸になる…なので…


…まっ…ここは音葉に任せよう…


うん……



「やった!やない!あんたまたなん!今度点数一桁やったら覚悟しい…」


音葉の雄叫びの瞬間、アオは今度こそ、判ったようで、起立の姿勢になると、音葉に向かい正座をした…


これは、ある事件以降、本能的にアオが行うクセななである…

「あっ…で…でもさ、俺、部活あるし…」

「安心しぃ…うちの部は男女共に、『学業優先』だから、試験の一週間前から部活無いねん…」

アオのこんしんの嘆願も、見事崩され、アオがうなだれた…

「アカ~」

「自業自得」

「そんな~」


アオのうらめしそうな、声に俺はそう結論した…


実に今の奴に合う言葉だな…

うん


「いつも、かんにんね~」



アオの時とはうって変わり、俺に手を合わせ音葉がそういう…

いつもながら、見事に態度違うな~


けど、突っ込みしてくれるぶんこいつが居るとその辺りは助かるな…まじで…


ひととうり、音葉と俺が会話をしてると、今度は初音がスローな感じで俺を見つめ…


「あの~アカ君~因みに今年の体力測定~いかがでしたか~?」


そう言った…


すると、今度は、キイが青ざめ、アオと俺はその言葉にそれとなく顔を見合わせ…


『………ハァ』


と、ため息をついて、つい3日前の珍事件を思い出した…


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