僕らの日常シリーズ2
二人目 『周りから見た彼等~学校編~』
ある晴れた4月の終わり、入学式も無事終わり、学業もスタートしたある昼下がりの
公立『渡良瀬高等学校』
の!
俺達のクラスでもある、1年5組の教室の昼休み、そこでは、ありふれた、俺等の会話が繰り広げられていた……
服のネクタイを少し外した次期生徒会候補でもあり、入学式の時に総代に選ばれ、代表挨拶をした学年1秀才キイ
は、俺の机の前に椅子を持ってくると、何やらしたたかな笑顔を浮かべた…
「なあ~……」
その笑顔にあからさまなため息をついてキイの前に指をたてると、間髪を入れず…
「キイ因みに、罰ゲーム系遊びなら却下だ…まずは知力より体力つけろ、もうすぐ体力測定だろ?…俺嫌だからな!去年みたく、お前の面倒みるの!今年こそ、体力測定さいごまでしろよ?運動音痴!」
そう言うと、もう一度座り直す。
一方キイは、『やれやれ~』のポーズをとると、開き直ったかのように、舌打ちをすると椅子にもたれかかり…
「…チッ…やっぱ、これぐらいじゃ引っ掛からねえな…しょうがねえだろ~?俺デスク派だし…」
そう言い、すこしふくれると、は今度は開き直るり、最もな意見を言い退ける…
とたまらずアカは突っ込みを入れた…
「そんな理由で小学校から今まで、何回保健室送りになったと思ってるんだ~!」
「…9回だな~」
アカの悶絶に、キイはなにくわぬ顔で、数を数えうなずいた…
つまり、小学校~中学までパーフェクトで運ばれたやつなのだ…
「…頼む…今年こそ勘弁してくれ、その男を背負う俺たちの身になれ…」
そして、毎年その犠牲になるのは俺達二人、(主には俺)なのだ。
因みに、キイは勉強は理系を中心に満遍なく小学生の時から現在まで、出来る上に全国統一試験的なのは必ず上位に居るエリートなのだが反面体力的なのは女性以下で、運動会、体育祭的なのは必ず保健室に運ばれる常連なのである。
そして、いつのまにか、その隣には、幼なじみの三人目、アオがうなずき、ため息をつくと、本来の目的をつげるため、俺の目の前に来ると、俺は渋いかおをした…
「…確かにな…でな~アカ……」
「アオ、言っておくが、ランニング付き合うのはもっと御免だお前はまず、体力より先に英語の本を開け!明日英語テストだぞ?…俺もう嫌だからな!ABCから教えるの!留年したくたいだろ?筋肉おバカ!」
かんぱつ入れずに、かぶせた俺に、アオは膨れっ面をした。
すると今度は、キイが大きく頷く、どうやらキイもこのてんでは俺と同じ考えらしい…
「…教科書みたら眠くなっちまうよ~!」
すると今度はアオが開直り俺は壮絶に突っ込みを入れた…
「教える身にもなれ~!」
因みにアオはキイの逆で、勉強以外はパーフェクトで、とても器用なのが特徴で、陸上競技はトップレベルで中学生の時に4種競技で日本一の実力をがあり、推薦でこの学校に入った強者だ。
今は陸上部に所属する期待の新人の一人である。
しかし…勉強はと、言うと…何と小学生以下と、言って良いレベルである。
推薦とは言え、論文もあったし、良く受かったものだ…
俺達もおじさんおばさん達も普通にびっくりした事件だったもんな…
等と、他愛無い話をしてると、クラスメイトの女子のヒソヒソ声がふいに聞こえてきた…
『良いね~イケメンの幼馴染みのお笑いコンビって~』
「えっ…」
俺の突拍子な声に、二人がふいに
『何だ?』
と…同じタイミングで言う。
「いや…なんか、女子が俺達の事『お笑いコンビ』つうんだけど…身に覚え無いんだけど…」
俺が身に覚えの無い汚名(笑)に首をひねると、二人は「あー」と、言い、複雑な顔をした。
どうやら、この二人は既に『身に覚え』があるらしい…
てか…
嫌な予感しかしねえ…
「あーその事か~」
「多分あれじゃね?俺も入部した時言われたけど…」
『掲示板の前で高身長三人が漫才してたって有名だったらしいし?』
二人が同時に俺に言うと、今度こそ俺は固まった…
な…
何だと~!
どうやら、入学して、二週間…良いも悪いも目立つらしい俺達は入学式の掲示板の前で騒いでたさいに、中心で堂々と日常を繰り広げてた為、中学の時からの評判もあいなり、周りからすでに、
『コンビ』と、認識されてしまったらしい…
「って…マジか~!」
『おう!』
悪びれない二人を見て俺は、途方に暮れた…
はあ…
やれやれ…
先が思いやられるぜ…