はぁ終わってくれないのかぁ…はぁ
「はぁ終わってくれないのかぁ…はぁ…」
死んだはずがまたいつもと同じ朝を迎えて
ベッドでうなだれて居た
あぁ忘れてました
自分…黄泉帰えりです!
えっとわけわからんですよね
ちゃんと説明しますね
まず神永心は不運の中の不運な人生を今まで迎えて生きて来ました
他人様からみたら…それがどうした…程度の内容かもしれませんが僕はそれだけでも不運だと思うのです!
例えば…
幼い頃、地震で大規模な被害があったのにも関わらず家族で自分のみ大怪我をし病院行き病院の先生に「あぁこんだけ血が出てたら脳みそは大丈夫やな…傷だけ消毒してホッチキスでとめといたらじき治るは」
と言われまじでホッチキスでとめて帰らされたり。
少年時代にはイヤイヤに参加させられた地域の山歩き大会で足を滑らせ山道から雑木林の中に転げ軽い捻挫ですんだのに
母親から「あんたって子は!どんだけ!人様に!迷惑を!かけたと!思ってるんだい!謝りな!」
と叱られながら頭をどつき回され渋々謝ったら
「なんだいその謝り方は!」とビンタされしまいめには…「はぁなんであんたみたいな子がウチの子なのかね…はぁいらないほんと…」と言われたり。
まだまだ小さい事あげればいくらでも言えはしますが話しが進まないので割愛
でまぁ色々と殺伐とした生き方をしていた時に1冊の本と出逢いました
タイトルは掠れ掠れな感じで全体的に古びた本としか思わなかったのですがどうしても触れなくては…読まなければ…と呼ばれたように売れ残り品コーナーの本を買ってしまっていた…
通勤の電車の中…
ふと買った本を読もうとカバンから出し本をめくり始めた時、耳元で微かに人の声のようなものが聞こたが周りに人はいるものの両隣は誰もいなかった…
あまり気にもとめる事もなく目の前の本に目をおとす…
内容はよくあるファンタジー小説だが所々に違和感を覚えながら読みふけっていた…
ふと気付くと電車が止まり人がいない事に気がついた…
「ありゃ…読んでて寝てたかな…降りて家で読み直すか」
そう言いながら立ち上がろうとするが立てない…
なんども…何度も…力を入れるが立てない…
そして周りを見渡すと何かこちらに向かって来ているのに気付いた…
鳥のようなシルエットで良く良く目をこらすと…
「カラス…にしては少し大きい…えっ…脚が三本足?」
三本足のカラス…思い当たるのは一つしかない
八咫烏…そうよく昔話やらなんやらで出てくる伝説上の生き物…
寺社仏閣などで神の使いなどサッカーのユニフォームのエンブレムとか色々目にする機会があって…とかはどうでもいいがこれってどうこと?
『おいガキ!てめぇよくもやってくれたな!あれほど読むな!言ってやったのにこのアカポンタン!』
「それを言うならスカポンタンでは?」
思わずツッコミを入れる僕
はたと気付き「喋った!」って思ったまま口にしていた…
『はぁ…今はどうでもいいもう手遅れ出しな…いいかよくき…』
「あっ待ってください!」
八咫烏がなにか重大な問題を口にしようとしたのを食い気味でとめる
『なんだ…今更遅いがお前死んでるだからな一々煩わす事すんじゃねぇよ』
あぁいいやがりましたよコイツ
1番知りたくない事さらって…さらって…大事なので2回いいます
「あの…まずどゆこと」