子竜ちゃん18歳 変態準備各地へ4
さくさくいきましょー、今日は、忙しいんです、うっ
これは、どんな現象なの・・・と言いたくなる場所にたどり着いてます
光が溢れるという日本語はあるけど
闇が溢れるなんて日本語はないはず
でも、目の前にある光景は、まさにそんな感じ
火山から、砂漠に入って暫くすると
足下に、なにか巨大な生き物
「あら、いいのいるじゃない」
そういつて、ルアンさんの目が輝いた
子竜ちゃんたちも見て、ルアンさんに目を輝かす
「ちょっと狩ってきていいかぃ?
お昼変わりだよ」
そう言って、眼下にある生き物
この空からみても大きいと思える生き物を狩りに行きたがってる
「ま、そろそろ食料調達したほうが良いでしょうね」
そう言って、一行のリーダーだったらしい
ブロージュさんが、頷くと矢も盾も止まらない勢いで
ルアンさんが、飛んでいった
「いきたいー」
そうったのは、あやめちゃん
め、珍しいね
「あれ、凄く美味しいの、邪魔しない
離れて見てるから」
そう言って、左右に振れながら飛ぶ
「他行きたい子いる?」
そう聞くと全員
「ブロージュさん、見るだけ駄目ですかー?」
そう叫ぶと、仕方ないですね、と言うように考えてから
頷いた
わーいと言わんばかりに、羽を畳んで急降下
ブロージュさん、ヴェルデさんも後を追う
・・・実は二人とも行きたかったんじゃないの、と思う勢い
ときわちゃんは、私のことを考えて急降下はせず
ゆっくりめに降りていく
ううう、ごめんね、ほんとは、急降下したいんだよね
そんなこんなで、降りた時、ルアンさんは、巨大な生き物の
頭をざすりと爪で切り落とした
ひぃぃぃぃぃ、スプラッター
目をつぶると、甘暖かい息を感じる
ん?
ちらっと目をあけるとときわちゃんの緑の色
「ん、大丈夫だよ、ちょっとね、血がねー」
首をちょっと傾げたのかな
たしかに、竜には解らない感覚かも
「狩った獲物は美味しいけど、狩りの瞬間は苦手かな」
そう言うと、合点したように、体を巻き付けるように座る
その中に座ると見えない
足下にあるさらさらとした砂
赤みを帯びた細かい砂で、さらさらと触ってると
頭上に影が出来た
「ん?」
上を向くと、ルアンさん
「何してんだぃ?」
さらさらと砂遊びをしてる私にルアンさんは不思議そうな顔
「ちょっと、血が苦手で・・・」
ときわちゃんの中で、砂遊び中ですなんて言えないので
真実だけど、言い訳めいた言葉を言ってしまう
「そう言えば、そうだったねぇ」
前、ルアンさんが狩ってきたのを捌くことすら出来ない私に
ここの人間にはなれないねぇと、苦笑された覚えがある
精肉パックで、お願いしますと、言いたいけど
ここの肉は美味しいから、その点は、食い意地張ってる
そうして、一部頂いて、ブロージュさんが火をつけてくれたので
それで炙って焼く
美味しかったけど、塩胡椒がほしかった・・・
そして、なんだか複雑
骨だけになった、巨大生き物
肋骨にあたる骨は私よりずっと大きい
ごちそうさまです
と、手を合わせて、再び空に戻った
そして、光と闇が溢れるこの地に辿り着いたわけです
「いこー」
「いこぅー」
両手に、黒と白の子竜
るんるん気分なのは、大人になれるからなのか
この大地が性に合ってるからなのか
楽しそう
最初赤かった砂漠の砂は、黄色、白と色を変えて
今は真っ白
子ども部屋の砂なのかな・・・
こんな遠くから運んできたとしたら凄いな・・・
砂に足を取られながら、進むと
ごろごろとした岩と思ったら、どうやら竜だったみたい
そして、一人の人
「ようこそ、姫様、白竜と黒竜の里へ」
そう言って出迎えてくれたのは
「ぶ・・・ブロージュさん?」
「はい、そうですよ」
にっこりと笑って、頷くけど
なんだか、楽しそう、してやったりとか思ってるわけ????
あーもー、そう言えば白竜だったよね・・・
やられたーとしてる顔になってたのか
ブロージュさんは、すこし違う顔で笑うと
こちらに、と案内してくれた
竜の好奇心にみちたまなざし
ここでは、疑心にみちたまなざしを感じない
白と黒にちゃんと別れてる竜ばかりではなくて
まだら模様とか、一部に色があるみたいな感じで混ざってる
白と黒は仲良しなのかな
「どっちもだいじ、どっちも仲良し」
そう言って、はくじちゃんとこくたんちゃん言ってた意味が
始めて解る
ひときわ大きな白竜と、少し小柄な黒竜が、座してまっている
「「長」」
そう言うと、こっちをみて笑う二人
んー、何が嬉しいのか、楽しいのかちょっと解らないよー
またもや、置いてけぼりです
「白竜のはくじです」
「黒竜のこくたんです」
「「時来れば、眠り、時来れば目覚める
その地を我らに与え賜え」」
べにあかちゃんより、なんだか立派な台詞で、
二人は話した
ちょっとかっこよくきまったーなんて態度が、可愛いけど
「良く参られた、ブロージュから話は聞いてる
時来るまで、ここに住まえ」
そう言って、変態時期の許可?を与え
二人は、やれやれ肩がこったというように、座った格好から
腹這いになった
うん、竜の好きな格好なのね
「そろそろ日が暮れてくるので
姫様たちも、ここで暫く過ごしてください」
ブロージュさんがそう言うと、他の竜たちもやって来た
とりあえず一言
こ、好奇心旺盛すぎるわよーーーーーーっ!!!!
では、またあしたー、ううう、頑張ってきます、何を?と思いつつ応援してください~