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子竜ちゃん12歳

本日の分終了ーねむーっ

目が覚めると、私の布団は切れ端だった・・・まる


去年角が生えて、子竜ちゃんたちも一段と大きくなった

まだ抱っこはできる

大きさが大きくなっても、重さがないからだよねぇと思う

こうやって、だっこできるもの、あと数年なんだろうなぁと

思うとちょっと寂しい


ご飯の量は増えてて、私はさらにパワフルになったけど

皮膚は強くなってないの・・・


と、いうことで、私は生傷が絶えなくなって来ました


角が生えたあと、子竜ちゃんたちの次の変化は牙


きらーんって表現するほど大きくはないけど

ぽろぽろと抜ける乳歯?

痒いのか、硬いものをあぐあぐしてることが増えた

そして、冒頭にもどる

私の布団は、切れ端だった・・・という事件が

毎夜のように発生

そして、被害にあうのは、私の足だったり手だったりする

いたぁぁぁっで飛び起きて、口を開ける

かるーくしか咬んでないんだろうけど

私の皮膚には、十分つよく

ぷすっと穴があいて、ぽたぽたと血が・・・


良く効く薬というのを貰ってるから

止血は早い

だけど、その後、鬱血が治らない


これには、薬をもってきてくれたヴェルデさんも苦渋の顔


私の寝間着が、皮製品になりましたよ


一緒に寝ないという選択肢はなく、子竜ちゃんたちと寝てるけど

怖い・・・いつ痛みがやってくるか解らない

これは、ある意味拷問?


流石に、子竜ちゃんたちも、申し訳ないとおもってるのか

なでなでと青赤くなった鬱血を撫でてくれるけど

無意識の行動は叱れない

起きてる時、一度だってしたことないんだもん

好きでしてないのは、解ってる

でも・・・すっごく痛いのよぉぉぉ、涙


1年たたず、新しいのが生えて、暫くしたら

落ち着くっていってたから、その時期を心待ちにしてます


「できる・・・かな」

こくたんちゃんと、はくじちゃんがぽてぽてと手を繋いで歩いて来た


「ん?」

「こくたん、後のことは任せた」

「ん、はくじ、解った」

二人で、うなずきあって会話

おかーさん、蚊帳の外よ


「足、出して」

スカートをするすると持ち上げる

ちょっと、はくちゃん、エッチ

慌てる私を余所に

右の足(生)にぺたりと触って、ぱさりと羽を広げる

あれ?この様子、まえ精霊を見えるようにしたくれて時と似てる


「痛くない?」

水色の瞳で、こっちをみる・・・あれ?

色が違う気がする


「はくちゃん?」

不思議そうに聞くと、足をぺしぺし軽く叩く

見てみると、鬱血が消えてる


あれ?どうして?


「いたく・・・ないけど・・・」


そういうと、にこりと笑って、次は左足に触れる

同じようにぱさりと羽を広げる


「わっ」

どんどんと薄くなる鬱血、はくちゃん何かしてる?

そうおもって、はくちゃんを見ると

また瞳の色が、白っぽくなってる


「ストップ、はくちゃん、ストップ」

抱き上げて、強制終了


「「あ!」」

こくちゃんとはくちゃんが同時に声を上げる


「治してくれてるんだよね

 大丈夫だよ

 それより、はくちゃん、しんどいんじゃないの?」

さわった感じ、いつもより皮膚?のはりがない

そして、ねつっぽい気がする


「大丈夫」

そんな風に思えないけど、そう呟いて、続きをしようとする


「駄目」

羽ごと抱き締めると困ったような声で鳴いて

肩に頭を乗せた

じんわり熱い


騒ぎに気付いたのか、みんなが集まってくる

「治した?」

そう聞いたのは、ときわちゃん

「足だけ」

答えたのこくたんちゃん


「あのね」

そういって、近づいてくるのは、あやめちゃん

「みんなでね、治そうってきめたの

 でもね、他の人治せるのは白竜だけなの」


最近、あぐあぐ歯固めこと皮を咬みながら、

きゅうきゅぅいってたのは

その話をしてたから?

再開したがってるみんなと、

羽ごと抱き締められて身動きのとれないはくちゃん

そして、やめさせたい私


「みんなの気持ちは、ね

 すっごく、すっごく嬉しいよ

 でも、はくちゃんまだ、魔法かな・・・」


そう聞くと、うんとみんなうなずく


「みんなもそうだけど、そこまで上手じゃないでしょ?」

そういって、聞くと、また、うんとうなずく


「治してくれるのは、嬉しい

 でも、はくちゃんしんどそうだよね」


そういうと、また、うんと頷く


「それは、わかってた

 暫く寝たらなおる」

そう耳元で、呟くはくちゃん


「あのね、はくちゃん

 私は、みんながしんどい思いしてまで

 元気になりたくないの

 ちょっと見た目は悪いかもだけど全然いいの」


そういうと、ぷるぷると首を振る


「みんなでつけたから、みんなで治す」

責任・・・感じちゃってるんだろうね

でも、ね


「私の怪我が治っても、はくちゃんと暫く遊べなくなっちゃうよ?

 それでもいいの?」

そう聞くと、一番しょんぼりしたのは、一番仲良しのこくたんちゃん

誰も、良いとは、言えない


「私が、倒れるほどの怪我だったら、助けてもらうかもしれない

 他の人が助けてくれるかもしれない

 でも、そうじゃないよね」


そういうと、みんな、うんと頷く


「だから、今は大丈夫 

 もっともっと、強くなって

 もっともっと、魔法が上達したら

 その時、助けてね」


子竜ちゃんたちの中でも苦渋の選択だったのだろう

みるみる目に涙が浮かんできて

ごめんなさい、と抱き付いてきた

はくちゃんは、すりすりと何度かすりよると、ぷくぷくと眠りについた


その夜、はくちゃんをだっこして考えちゃった

自分の命より、大事、言葉でいうのは簡単だけど

その行動を実際にしちゃうのが竜なのね

情熱的な竜の一面をまじまじと見せつけられたそんな日だった

えーと、読者の皆さまにご報告をば・・・、約1カ月の更新で本当に沢山の方が日々読んでくれてるようで、なんと!一日の読者数が千人を超えました!累計は2万をちょっと越えたところです、まだまだ先は長いですが、どーぞ、おつき合いご愛読頂けるよう頑張っていきます!有り難うございます!!!!

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