二重生活満喫12
昨日はお休みをいただきました、これは4月17日分ですよ、はい
「ただいまー、おまたせー」
ぱちりと目をあけると、子竜ちゃんたちがまだ寝てた
ああ、良かった
「お帰り姫、凄い荷物だねぇ」
くすくすわらって、荷物をはずしてくれるのはルアンさん
「何日経ちました?」
焦って聞く私に、ルアンさんはののんびり答える
「前回と同じぐらいじゃないのかぃ?」
・・・あぶない・・・時間で、頭の中固定しちゃうところだった
私のイメージで、大体の時間がコントロールできる
2年1日半のイメージが固定されてるけど
それをよくよく考えないでいないと、自分の中でルールか生まれる
そうなると、過去、未来と気付いちゃうから
コントロールできる幅が狭くなる
「これが鏡かい?」
どんと、置かれた木の板
「そうなんですよ、ここを開いて」
と、側面にある鍵をはずして、2つ折りの鏡を開いていく
「凄いねぇ」
ルアンさんが感嘆の声を上げる
私も凄いと思った
店のおじさんに、鏡の大きめのを探してます
壁に立てかけたいと希望を言うと
国産のじゃないなら、面白いのがあるよ
と、別室に連れて行かれた
ごちゃごちゃと置かれた品物の中に
机の天板を立てかけたような木の板を叩く
物が前にあるから、少ししか開けなかったけど
2つ折りで、欄間のように木の細工が鏡の回りを囲っている
「ぴったり」
としか表現できない
この岩の中の子ども部屋の壁にぽんと置く
物語を話してあげたり、見せてあげるのに丁度いい雰囲気
おじさんは、にこにこした顔で
「安くしといたげるよ」
と、
まぁそういう経緯があって、ここに持って来たんだけど
ルアンさんも気に入ったくれたようで
埃だらけだけど、木の細工を指でなぞって楽しんでる
「凄いね、人間ってのは器用だね」
振り返ってにこにこしてる、褒められて嬉しいけど
竜が何かを作るっていう物語はそうそうないよね
でも、まぁ一部、ブロージュさんみたいに布マニアもいるわけだし
人間の姿形に、なれるわけだし、できないことはないよね
「器用な人と、そうじゃない人はいますけど
これは、凄いですよねぇ」
うっとりと、見てると
「ん、これは、竜かい?」
右上の方に、確かに竜がいる、東洋竜といわれる羽のないタイプの竜が
彫り物の木に絡み威嚇している
「はい、そうですね」
「あんたん所にもいるんじゃないか」
いないって聞いて、不思議におもってたんだよ、と笑うルアンさんに
ちょっと訂正
「空想ですよ、それは、東洋竜って言われるタイプの竜で
みなさんみたいな羽のある竜は、西洋竜って呼ばれてます
そう言う空想の生き物は、竜意外にも沢山いますよ
格好良かったり、神秘的だってこういう風に使われるんですよ」
ちょっと残念そうだけど、納得したようにうなずく
「あんたらの所の魚とうちの魚が違うようなもんだねぇ」
たしかに、あんなモンスターな魚は地球にはいない
ううう、この点に関しては地球でいいわ
肉は食べたけど、魚は食べてない、これで味が良かったら
食い意地の張ってる日本人
前言撤回して、こっちの魚もいいって言おう
でも、竜の味覚と、人間の味覚は合わないから
どうなのかしら
「折角なんで、掃除して何かうつしましょうか?」
鏡と細工を見つめるルアンさんに話し掛けて
折角の娯楽用鏡つかっちゃいましょう、
ルアンさんは興味津々だったしね
「お、そうかい?じゃあ、そうしよう」
にこにこと笑いながら移動
うん、やっぱり、興味津々だった
一言、竜の掃除は豪快だった
1.小雪の外に広げて寝かす
2.竜体に戻り水を口いっぱいに含み、それを吐き出す
3.持ち上げて上下に振る
以上です!
そのあと、せっせと綺麗に磨いてみたけど
器用だねぇと褒められた
うん、竜ってとってもおおざっぱなことがわかりましたよ
はい・・・
鏡もぴかぴか、木の枠も埃がとれてさっぱり
では、テレビターイム
「何うつしましょうか?」
お休み中も楽しんでいただけたようでよかったです、お待ちして下さった方お待たせしました、後1話あげますが、風呂入ってきます