夢遣い
本日の2話目~
ええええ?!何これ
目を開けて見ると、
部屋の中には、小さな光が溢れてる
よくよく見れば、虫のような人のようなものがいる
「精霊見えた?」
首をかしげてきくのは、たんぽぽちゃん
固まっている時にうっすらとしか見えなかった、
もしくは、通りかがって触った時にしか
解らなかった精霊が、今は、1人ずつの状態でも見える
「うん、見えた」
ぽうっとなって、回りをみたくなるような
幻想的な世界
くすくすとした笑い声
何かよく分からない言語で囁きあってる
「みんな友達」
にこっと笑うのは、ときわちゃん
そういうと、ときわちゃんの回りにふわってと集まって
渦を巻くように飛び去る
後にのこるのは風
風の力のあるときわちゃんには、風の精霊がお友達
他の属性の子とも遊んでるけど
そこまで多くはない
「綺麗だね」
にっこりわらいながら、みんなにいうと
うん、みんな好きだよと、走り回る
ぱさぱさと羽が動いてるのは
本当は飛びながらしたいのかも
入口をみると、青と緑の光の洪水
今年、寒くなかったのは、人口密度の所為じゃなく
精霊たちが、身をもって遮断してくれてたから
「ありがとう」
子竜ちゃんたちの優しさも、精霊たちのやさしさも
みんなみんな有り難う
「夢渡る、想い」
肩に乗せていたももんがもどきが、人語で話す
「え?」
夢渡る、想い・・・想いは夢を渡るってこと?
地球とここを行き来したのは
私が考えたから?
「たしかに、子竜ちゃんたちが寝て
向こうで、探されてるのかしら、と考えたわ
それで、向こうでいる時に、子竜ちゃんたちに会いたいと
考えた・・・
だから、戻ったりしちゃったってこと?!」
妄想力恐るべし、いや、ここは、想像力ってことにしておこう
え、じゃぁ、もしここで、芸能人の夢とか見ちゃっても
戻っちゃうってことなのかなぁ
他の星とか、たとえば、ゲームとか漫画の世界とかも
考えて寝たらまずいってこと?!
「他の所にいっちゃったらどうしよう・・・」
うわぁぁぁん、伊達に20年、想像力鍛えてないわよ
一人の空間になりたかった実家暮らし
憧れて憧れて、何度も夢見てたんだから
「馬鹿なこと悩んでる所だろうが
他の世界には、お前自身が行ってない故に
行くことはないだろう」
竜の王から、シビアな一声
「え?どういうこと?」
「竜の地でも、お前は、ここにしかもどってこれぬし
お前の地でも、お前は、お前が来た場所にしか行かぬ」
あれ、限定ものなの?
「お前はただの人だが、1つだけ夢渡りの能力がある
しかし、お前の夢渡りは不完全
未来や過去を見ることもできぬし」
うん、そんなこと見たことはないですよ
日本人らしく、正夢とかならある様な気がしますが
そういう記憶すら危ういもの
「ただ、1本だけ作られた道を行き来するだけの能力だな」
ふんっと鼻で笑うのは
砂漠の王、その能力ですら、邪魔だなと言わんばかり
「ただし、時間軸を歪ますことはできるようだな」
視線を感じる
見透かされるような視線
ううう、気持ち悪い
「お前の時間は、ここの時間にもあちらの時間にも合ってない
渡る時に、過去や未来にはいけない
お前が思う時に、辿り着くことが出来るだろうな」
ちょっとややこしくなってきたわよ~
とりあえず、竜の国のここ、子ども部屋と
地球の日本、私の部屋限定の通路がある
考えて寝ると移動できる
いつつくかは、不明
それも、考えろと
あれ、これって実はおいしい?
「え、それって、地球との二重生活が可能ってこと?」
なんか、若干疲れそうだけど
ここの時は、かなりゆっくりだと私の体はおもってる
だから、竜平均寿命1000歳
私たち人間平均寿命80歳でも
私は、竜とともに生きることができる
普通は、護り人は、先に亡くなっちゃう
あれ・・・今、なんか考えちゃいけないこと
考えちゃったみたい
トリップもので、いったりきたりのパターンってそんなに知らないんですが、ここまで短いトリップもないだろう・・・と思う今日この頃です