世界の階(きざはし)6
「ちょっと、いいって思ったわよね」
先輩がにやり、と笑って私にそう言った
ううう、読心術でも習ってるんですか、先輩
言い当て過ぎですよーーーっ
それとも、私の顔にでてるだけ?
「ま、私でもそう思うけどね」
ですよね・・・
「まぁ、ちゃんとは知らないけど
二人とも、ルックスはまぁ、そこそこっていうか
いい方だし」
先輩って、なにげに二人のことあんまり好きじゃないですよね
今も、格好いいっておもいつつ、それを認めたくないっていうか
そんな雰囲気があるもん
なんでだろう・・・
「あと、年収もいいし、ある意味安泰してるわよね
これからどう転ぶか不明だけど
まぁ、転んでも大丈夫なのは大丈夫よね」
ふぅっとため息を吐いて、肩をすくめる
んん?転んでも大丈夫???
「何が・・・ですか?」
「何がって、あれ、アンタは知らない組なのね」
そう言って一瞬呆れたような顔になって
その次の瞬間爆笑した
何事だって、課長がこっちを見たけど
まぁ、終業時間前だから、お咎めもお叱りもなし
ちょっと興味の有りそうな視線でちらりちらりと
こっちを見てるけど、まぁいい
っていうか、ちょっと見ないで下さい
ぞわってしますから・・・
「ルックスにもなびかず、財産にもなびかずなのね~
アンタって
鈍感なのか、ただの馬鹿なのか
純情なのか、それとも、天然なのか
よくわかんないけど、ユキちゃんらしくていいわ~
さーて、仕事、仕事!
今日は、楽しくなるわー」
えええええ、ちょっとそこで打ち切りですか?!
それに、褒められたの?
貶されたの???
どっちなんですかー
そう、問いつめても、はいはい、仕事仕事~♪なんて言って
聞く耳持ってくれない
そりゃぁ、二人とも格好いいし、社長はこの会社の社長だし
篠山さんも重役だから、二人とも年以上に稼いでるよね・・・
んんんん???
それになびかないのがおかしいの?
そりゃぁ、玉の輿とかいいし、かっこいいのもいいけど
結局それだけじゃないもん・・・
好きか、どうかだもん・・・
ううう・・・先輩はすっきり楽しそうだけど
私は、もやもやですよー
どうしてくれるんですかーっ
現実にただいま・・・すいません寝てました
お腹空いたよぅ(しらんがな・笑)
ということで、昨日の続きですね~、先輩は情報持ちで
主人公は、情報無しの情弱ですね~
でも、自分にとって大事なことは解ってるから、今のところは平気
そんな感じですね
ではでは、また明日~
明日も仕事ー、それも1時間早出ー・・・ふぅっ