表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
293/335

世界の階(きざはし)4

「り・・・りっちゃん」

「どうしたの?ユキちゃん」

電話口からりっちゃんの寝ぼけ声

うん、だって、今7時だもん

まだ寝てたよね、休みだし・・・


「ごめんね、寝てるところ」

「ううん、いいの・・・何かあったの?」

寝ぼけてても、勘のいいりっちゃん

いつもの私がこんな時間に電話するわけないし

したということは、と推測してくれたみたい


「話ししたんだけど・・・いい?」

そう言うと、じゃぁ、そっちに行くから、朝ご飯よろしくといわれちゃった


うん、お安いご用です

ご一緒してくださいな


私が料理をし終わってご機嫌そうな紫の木に話し掛けけたら

りっちゃんがやってきた


「おはようユキちゃん」

うん、合い鍵って便利だよね

一応、来たよってチャイムは鳴らしてくれるから

予測はできるし、あとは、お任せできるもんね


「おはようりっちゃん

 食べよう~」


食卓に並べた料理を食べながら昨日あった出来事を話した


「そっか・・・戻れるのね」

ちょっと複雑そうなりっちゃんの顔

でも、嬉しさもかくしきれてない


「まだ、どうしたらいいか解らないけど

 私、1回は、あの国に戻りたい

 でもね、水の王様が言ったとおり

 もう、ホントに考えなきゃいけない時期だと思うの」

私が力強くそういうと、りっちゃんは私をじっと見たまま

こくりと頷いた


「うん、今が丁度その時期だと思う」

「私ね、どっちも好きなの

 りっちゃんとお店もしたい、絵本作家にもなってみたい

 それに、やっぱり、結婚もしたいし・・・

 だけどね、竜の国で、・・・ううん

 竜の国の事をもっとちゃんと知りたいの

 それで、みんなと暮らしたいってそう思うの」

そう言うと、りっちゃんも、こくこく頷いて

興奮したように答えてくれた


「うん、その気持ちよく分かる

 私もその立場だとしたら、すっごく悩むとおもうの

 だって、どれもとっても魅力的で

 知りたい、やってみたいっていう気持ちがどんどん溢れちゃうもん」


だよね~、私もそう

これが、道だとしたら、どの道選んでも面白そうで

でも、大変そうで

でも、やってみたくてたまらない


「あのね、居なくなるのは寂しいの

 もちろん一緒にやって行きたいのが一番だけどね」

りっちゃんが訴えかけるようにそう言って

私の手を取った


「後悔だけはしないで

 どう行っても、ユキちゃんの人生で

 それをユキちゃんは楽しんで精一杯生きればいいと思う

 私も、そうした

 そして、これからもそうするの

 だからね、悩んで、悩んで選んだらいいと思うの


 頑張ってね」


そう言われたとき、私の目から涙が溢れた

一番大事な時期に私は、こんなに優しくて心強い言葉をかけてあげられたかな

りっちゃん・・・ありがとう


「それとね・・・ユキちゃん

 一番に相談してくれてありがとう」


私こそ、相談に乗ってくれてありがとう、

頑張る、一杯悩むし、一杯相談すると思うけど

ちゃんと決めて自分で選ぶよ


ありがとう、りっちゃん


大変遅くなりましたぁぁぁぁぁ


すいません、帰りが遅くなりましたぁぁぁ

ということで、どーぞ、楽しんでくれると幸いです


では、また明日ー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ