それぞれの道6
かよ子さんのご主人の定年退職後の物作り第一段は
ログハウス
ログハウスって自分でつくれるものなの?
「もちろん、主人1人の力じゃないわ
もともと、ロビンフッドに憧れたり
木の家に住みたいって言いながら
お仕事があるでしょう?
だから、私も都会っ子だったのよ」
へぇ・・・そうなんですか
今では、全然想像付かないです・・・
ただ、センスがいいから、おしゃれな奥様っていう雰囲気があるから
街の中にいても、全然違和感はないけど
やっぱり、最初ここで会ったものあるし
物語の中のようなこの場所がかよ子さんには合ってると思う
「そうして、お家だけ建てれる土地は退職金や
今までの貯金で購入して
終の棲家ね~なんて言ってたものよ」
あ、そうだよね
退職後は第二の人生の始まりで、そこで切り替えて
行く人も多いって聞くけど
かよ子さん夫婦は、お二人とも、型破りかも・・・
「でも、いざ住んでみると
人が来るのよね」
あれ?問題はそこですか
「周りの土地を見に来たり
山に登りに来たり
それだけだったらいいんだけど
お家があるでしょう?
それも、ログハウス、皆様ここを休憩所や
宿泊施設だと思ってくるの」
・・・そうかも
だって、ログハウスってお店っとかそう言う施設なのが多いかも
「そりゃあ、私もおトイレぐらいはお貸ししても構わないわよ
ただ、人間ってずうずうしくなっていくのよね
ここはお店じゃないですよ、休憩所ではありませんよ
っていってるのに、居座るのよ
中には子連れの方もいて、子どもたちがもう疲れた
歩けないとかって泣きわめくのよね
私、そう言うのがとっても大嫌いでね
お帰り下さいって、お帰り頂いたわ」
うん、それで正解だと思います
だって、人のお宅に勝手にお邪魔して、かつそうやって文句言うんだもん
「その方、ありがとうも、さようならも言わなかったわ
それで、ああ、もう人の居ないところに居たいわって思ったの」
「私もそう思います
それに、失礼すぎますよ、その方達
人のお家だって最初に言ってるのに、図々しい態度を
治めるどころか・・・って感じですもん」
私も、ちょっと・・・ううんかなりむかっとします
「そうでしょ?
私たちの家なのに、我が物顔でいられちゃたまらないって
思って昔は入口に民家です、誰も来ないで下さい
って看板だしちゃったわ
ちょっと大人げないと思うけど、扉を開けない、それが一番よ」
そう言うと、かよ子さんは、おかしそうにくすくす笑った
「なんだか、日本昔話みたいでしょう?」
ああ、確かに、尋ねて来た人に扉を開けずに受け答えする
なんて童話ちっくだったり、昔話っぽいですよね
「だから、私、物語を描き始めたの
森の中にいると、いろんな生命が息づいてることに感動したし
そんなお話みたいな事が、現実に起こったから
じゃあ、私はこの森を護る人になろうって思ったの」
そう言って天井の棚にいるりすくんを見る
「私の第一号キャラクターは彼
臆病だけど、臆病だからこそ、誰より早く物事に気付いて
みんなに警告するの
ちょっと口うるさくて、臆病の裏返しの喧嘩早っさが特徴ね」
そう言ってくすくす笑う
「そうして、出来た物語がこれ
そして、見事に賞を頂いて、その上賞金まで頂いて
印税も頂いて、あらあら大金持ちねってことで
私、山持ちになったの」
そう言う・・・理由だったんですか
人間嫌いになった理由は、それなのかな
でも、その逆境から物語が出来るのって凄い
私だったら、怒ってるか、嫌だって閉じこもっちゃう
それを何かに消化できるのは、大人だからなのかな
かよ子さんだからなのかな・・・
「さぁ、ユキちゃん
その楽しそうな袋の中から溢れる物語を見せて頂戴
みんな興味津々よ
貴女と貴女の物語に」
更新は1話でも毎日書くのも更新するのも変わりません
逆に溜まったら面白い、なんてポジティブにも考えてます
では、夕食メニュー♪
アルミホイル包み焼き
鶏肉・キャベツ・玉ねぎ・しめじ
大根下ろしと醤油またはポン酢でどーぞ
じつは、友人の仕事の都合で、私の食事が小学生並でした
17時だったかな・・・
夜中にお腹すきそうですよね~
では、また明日!