それぞれの夢に向かって19
「別に、入ってきたやつ全員をそういう目で見る訳じゃねぇぞ
ただ、お前は、気になった
まずはそれだった」
そう、社長が話を切り出した
俗に言う違和感だったな
そう言うと、篠山さんもこくりと頷く
「大人しそうで、普通にどこにでも居そうな奴なのに
目が離せない、そんな違和感」
ん?それは、入社当時の時だよね
「その違和感が最初は、目障りだった」
ううう、酷い言われ様です
それ、好きになった要因と関係あるの?
「僕は、違和感っていうか、むしろこいつの態度が気になった
仕事場で誰かに執着する態度見せるんだからなぁ」
あー、確かに
でも、私お二方の所為で、最近それが若干普通に感じられるんですが
これは問題ありな態度ですよね
仕事場ですもん・・・
「何も無いのに、気になる
何も無いのが癪に障る」
うん、やっぱり散々な言いっぷりだけど
なんか楽しそう
「それで、1年放置
4月が来て、暫くすると変わったと気付いた」
竜の国に行ってから・・・だよね
「ヒヨコみたいに付きまとってたヤツが
いきなり離れて、片付けし始めた
新人時代に通る道とはいえ
そういう意味では遅すぎるし、唐突過ぎた
普通は、暇なそぶりを見せたあとするもんだ」
あ・・・そういうもんなんですか
気になったし、力仕事もできるようになったから
ちょっとしようかなぁと思ってしただけなんですけどね
「で、僕も気になってたからチョット手を貸した
その時は、寛人が気にしてたからってのが一番の理由だったんだけどね」
たしかに、最初、社長と気が合いそうとか紹介するとか
言われた気がします
ちょっと困るなぁと思ってましたよ
「一緒に帰って、呑んで
お前の意見聞いて、興味が湧いた
違和感は、お前の中から出てくるもんだって気付いた
無意識な時は、そつのない行動をしてるのに
意識すると、バタバタしてるしなぁ」
ううう・・・そういう所は見ないで下さい
むしろ、無意識で出来てる方が不思議です
「で、何より、全員に分け隔てなく親切で
かつ、それが押しつけがましくない」
にやりと笑って話のきっかけ部分に戻ってきたみたい
「一度目は、喫煙所でタバコ吸ってた時だったよな?」
そう、篠山さんに確認するように聞くと
篠山さんは、タコを銜えながら頷く
篠山さん、結構食べるよね
弟たち並かも
「電話がかかってきて、丁度何も持ってない
廊下に出た所で、はいって、俺に紙とペン渡して
お前は、さっさと移動した」
あれ?そんな事あったけ・・・
全然覚えない
その後、社長と、篠山さんは
あれもーこれもーと言う感じに
ちょっとした手助けのことを言っていく
そして、全部私の記憶に無いんですが
実は、私ってもう1人いるんじゃないの?って気分になっちゃった
ちょっと遅くなりましたー、お客さまおかえりなりましたよー(笑)
ということで社長の恋心?の種編1ですね
ふふふふ、楽しんで頂けるといいですねー
総合評価3500pt越え致しました
ほんっとーに!ありがとうございます
最近暇がなくてプレゼント1話も出来ないですが
これからも完結までどーぞ!ご一緒に楽しんでくれると幸いです
感想などもよかったらお願いしまーす!