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それぞれの夢に向かって17

「あははは、可愛いなぁユキちゃん」


社長の車に乗って、連れ来てくれた料理屋さんの個室で

乾杯をした後、篠山さんはそう言った


「うう・・・」

もう、何も言えません

むしろ、私は、未だゆでだこ状態

何でそんなに色っぽいんですかー


直視できませんよ・・・



「確かにな」

そう言って、きっとにやにや笑ってる社長

もう、人で遊ぶのはやめてください

むしろ、帰っていいですか・・・私


「ほら、飲め」

そう言って、今日は車なので呑めない社長に合わせて

ノンアルコール


そう言えば、この前運転手さんとかいなかったけ・・・

社長のお家のだよね

会社の人じゃないもん


「あ、はい、頂きます」

そう言って、乾杯とかちんとウーロン茶の入ったグラスを合わせた

こくりと飲むと冷えたものが

するりと喉を通っていく


そういえば、17時以降、私何も飲んでないかも

こくこくと飲んで、口を離したとき

「ふぅ・・・」

と、ため息が漏れた


「なんか、真剣にやってたもんね」

あれ、また部屋に入ってきたりしてました?

また気付かなかったのかなぁ?


そう考えたのが顔に出たようで

篠山さんは首を振る

「その内寂しくなって出て来るんじゃないかって

 話してたのにね

 いつまで経っても来なかったから

 あれ?って思ったんだよな」

それを受けて社長が頷く


「部屋に帰ったら、机に紙が広がっててな

 服のデザインかと思ったら

 それに絵が描いてあったからな

 直島さんに触発させたのか?」

そう聞かれて、私は頷いた

触発・・・といったら、ちょっと違うのかもしれないけど


かよ子さんに見て貰いたくて

こりこりと絵を描いてた


お話を描こうとするから、難しいんだって思った

絵を描くなら、みんなでいた時にもしてた

だから、いっぱい絵を持っていって

使えるというか、こういう雰囲気ですってだけでも

表現したかった


「皆さん見てると、夢っていいなって思って

 私、遅咲きながら夢に目覚めて追いかけてみようかなって

 思ってるんです」

そう言うと、二人思い思いの表情をしてるけど

私の次の言葉を待ってる


「不思議な夢を見てたんです」

本当は・・・夢じゃないけど


「その夢があんまりにも素敵で

 幸せで、だから、それを物語にしたいなぁって思ったんです」

そう言うと、くすり・・・と笑う社長

あれ?私変な事言いましたか?


「幸せで、描きたくなるような、夢の話ね・・・」

ん?何だろう、その含みのある言い方


すっと、頬に手を滑らされた


「なんて、表情してるんだ?」

あれ、私どんな表情してるんだろ?


「無自覚か?・・・だろうな」

そう言って社長が、ポケットからハンカチを取り出した

「泣きたいなら、泣け」

そう言って、私の目をハンカチで覆った


ふわりと香る社長の香水の香り

ちょっとインクの匂いがするのは、社長も使ったからだよね

そう思って、大丈夫ですよ、と言おうとしたとき

唇が震えた


目がじわりと熱くなる


「馬鹿だな」

そう言って、社長が近付く気配

そして、私は抱き締められた


「我慢しても辛いだけだろ

 ちゃんと話せ、自分も

 俺達も納得するぐらいにしろ」

そう言って、言葉では厳しいのに優しい声で

私は、こみ上げてくる感情が溢れだした


声が聞こえた

だから、帰れる


紫の木の種が来た

だから、もう一度行ける


そう思ってるし、信じてるけど不安


物語にして、ううん何かの形にしてないと

私がいつか忘れてしまいそうで

本当に、ただの夢になってしまいそうで怖かった


「お前が何を抱えてるのかは、知らないが

 聞くぐらいはしてやる

 泣いたら話せ

 酒の力がほしいなら、お前だけでも呑め」

そう言って、抱き締める力が強くなった


温かい温もり

そして、匂い

私は、その腕の中で、声を殺して泣いた


そして、思ったのは、

みんな優しいなって事だった・・・

たっだいま~

昨日は、沈没から復帰できませんでしたー汗

最近多いよね、まぁ、夏だから、体力保持の為でしょうけど・・・

あ、寝られないってことだけは絶対ないので(笑)


皆さんは、暑いですけど、夏ばてしてませんかー

ちゃんと寝てくださいねー

熱中症とかにならないように、水分取って、

ちょっと運動して、循環させてくださいね!


では、また21時頃に!

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