それぞれの夢に向かって11
「ありゃ、悪いことしたな」
そう言って、おばぁちゃんは、ぱっと手を離した
うん、いいです
それだけ、布まっしぐらだったんですよね
布好きな人っていうと、ブロージュさんしか知らないけど
やっぱり似た雰囲気あるよね
真剣で、布が大好き
だから、つい、周りが見えなくなっちゃう
でも、その真剣さが良い物を作り出してくれちゃうんだよね
「その布で何が悪いんや」
私の目をじっと見るおばぁちゃん
見定めされてる気分だけど、確かに、そう思うよね
「もう、手に入らなくなっちゃったんです」
私が、そう言うと、おばぁちゃんは、ほうかと、言って
後ろを振り向いて奥に進んでいった
「デリカシー無くて、ごめん
でも、その布、凄く良いのに、なんでって思うのはオレもだったんだ」
後ろから、長尾さんがそう言ったので振り返る
一応、試しで布は持ってきてるので
ポケットから出した、それを渡した
長尾さんは、じっくりとそれを見る
「手織で、整った目
むしろ、糸だよね・・・これは」
ん?糸・・・竜の国の糸は、何か変なのかな
出所とか、材質とか聞かないで下さい
「撚りに表情があるから、布がおもしろい
それに、染料もいいね
残念だったね、その人亡くなって」
あれ?死んじゃった事になってるんですか・・・
まぁ、そうですよね・・・
そういうことにしておこう
「沢山いい仕事頂きましたから」
そう言うと、深く頷く
「オレも頑張る
良かったら、見てよ」
そう言って、示した方向には
丸い棒を持ったおばぁちゃん
「ほれ、こっちさこ」
一段上がった板の間に棒を下ろして、手招きする
「わぁ、全部布だったんですね」
しゅるりと、広げて、私に見せてくれる
ふわりと、してるけど、しっかりとした質感
たしかに、ブロージュさんのと似てるし
負けず劣らず、どっちも良い布
「素敵です」
そっと頬に当てると、優しさや温もりが伝わってくる
「染料は、一応化学染料もあるけ
言うてくれたら染めるがね」
あ、そっか・・・色の問題もあるよね
「できれば、植物染料でお願いしたいけどね」
「私も、それでお願いしたいです
色鮮やかさは、そこまで必要としてませんから」
そう言うと、二人がほっと息をもらした
手に持っている、布地が使って
服にしてって言ってるようで
私は、この布が気に入った
「私、この布で服が作りたいんです
どうか、使わせてください」
そう言って頭を下げた
「あーあー、頭なんぞさげんでええ
こっちもあんたみたいなええ子なら使ってほしいわ
ただし、二人でやっとるけ
そんなにはようはあげれんぞ」
ああ、納期的な問題ですね
「はい、それは承知してます
私も、手縫いなのでそこまで早くは作れませしね」
「あんた、この時代に手縫いしよっと」
いやいや、この時代に機織りしてる人に言われたくないですよ
そう思ったのが顔にでたのか
おばぁちゃん、そして、りっちゃん
長尾さん、
みんな噴き出して笑い出した
「人のことば、言えた義理じゃねな」
おばぁちゃんはそう言って、人一倍笑った
明るくて元気で
とってもいい人で
一緒に物作りできるのが嬉しいです
これから、どーぞ、よろしくお願いします
お休みを、お休みしかしてない・・・やばい・・・
えーと、昼に起きて、昨日のトマトソースの余りでスパゲティにして
うまうま食べたら、眠くなって、そこらで転がってたら、寝てて
駄目だーって思って、氷枕宛ながら寝たら18時でした・・・
と、いうことで、ストック0ー今から、続きかきますーやばいねぇ!
ということで5分早いけど、アップ
いってきゅぅが・・・みたい・・・のになぁ
まぁいいか