それぞれの夢に向かって9
今日は、日曜
りっちゃんと、荷造りしながら
昨日の先輩の結婚式の話をしたら、りっちゃんにも笑われちゃった
「ユキちゃんってしっかりしてるけど
抜けてるところ、すぽって抜けてるからね~」
うー、フォローがあるけど
ぐさっときます
とろいは、共通認識ですか・・・ぐすん
「この葉っぱ、紫なんだね」
そう言って、りっちゃんは、窓の前の紫の木の前にしゃがんで言った
「うん、新しいの出たら、紫になったの
元々、この木、紫の葉っぱの子なの
元気になれー、育て~って
毎日言ってるからか、元気で居てくれてるみたい」
そう言うと、りっちゃんはくすくす笑って
同じように呟いてくれた
向こうの木ほど、大きくはないけど
こっちの植物よりは、早めの成長速度
ぷわんと言う感じに、枝葉を伸ばして
新しい葉っぱは、紫のままある
薄い緑とうす紫の葉っぱは
こっちの世界でみると、作り物めいてて、この部屋の雰囲気に有ってる
白めのテラコッタ鉢も似合ってるし
何より、竜の国と繋がってるっぽくて
嬉しくなる
覚えてないけど、何かあっちの夢見てる気もするしね~
「よかったね、ユキちゃん」
そう言ってりっちゃんが笑ってくれた
この笑顔は、私が何考えてるか解ってる笑顔だよね
「うん、もう一回戻れるかもって希望が持てる
そしたら、ちゃんと謝ろう
でも、その時、子竜ちゃんたち、もう子竜ちゃんたちじゃなくなってるよね
たぶん・・・」
そう言うと、りっちゃんも考えて
「早く帰れるといいんだけどね~
だいたい、1日か2日で、1年でしょ?」
そう言って、指を折って数える
「今日で20日かな
もし2日で1年だとしても10年だからね」
ふぅ・・・もうそんなになっちゃうか・・・
まだ・・・子どもかな
それとも、大人になっちゃったかな・・・・
水の王様とか、みんなが教えてくれたけど
いつ、大人になるんだったんだろう
忘れちゃったな
「下手すると、生きてる内に帰れない・・・とか?」
ううう・・・そうだったらどうしよう
竜の寿命というか平均が千年でしょ?
2千日ということは、5年とちょっとだよね
そうなったらどうしよう・・・
「ユ、ユキちゃん」
りっちゃんまで、目に見えて動揺してる
「最悪な想像するのはやめようよ」
動揺しながらもりっちゃんは冷静かも
そうだよね、まだ決まったわけじゃないし
最悪といえば、帰れないが・・・だよね
でも、帰れたのに、いないのとどっちがましなんだろう
ううう
「こ、この鉢素敵だね」
あ、りっちゃん方向修正に入りましたね
「うん、その鉢、グリーンセンターさんで買ったんだけど
そこの白鳥さんっていう店員さんが
とっても親切で、運んでくれたの」
その時、服作ってることばれちゃったんだよね~
「で、私たちのイベントで買ってくれたみたいで
ちょっとその話でもりあがっちゃった」
「世の中狭いね~
でも、素敵」
そう言って、りっちゃんはにっこりする
あ・・・そうだ
「りっちゃん」
ん?という顔をして、私を見つめる
「良い、布、知りませんか」
ね・・・眠い、た・・・ただいま、
ご飯を食べてまったりしてたら、こんな結果になりましたな私です
今日は、他話の彼女僕も更新できそうです・・・
そしたら、寝よう・・・