それぞれの夢に向かって7
はい、あっさりばれました
そして、嘘つけるわけもなく、頷きました
「凄いです、作ってる人に会えるなんて
感動です」
そう言って、ぎゅっと私の手を握った
「1着しか持ってないですが
また、買わせてもらいます
凄く気に入ってるんですよ」
そう言って、彼女は、にこにこ満面の笑み
「あ、有り難うございます」
ううう、それしか言えないよ
「ちなみに、お店とか、将来持たれないんですか?」
そう言う彼女は、そうしてほしいからというよりも
違う雰囲気
「私、今は、ホームセンターのグリーン売場で働いてますけど
将来の夢は、喫茶店と、花屋が融合したお店作りたいんですよね
花や植物に癒されながら居られる空間って素敵だし
その植物たちを買い求めて帰るのって良いかなぁって思って
まだまだ、勉強不足ですけどね」
そう言って、キラキラ輝きながら彼女は夢を語ってくれた
「普通にお仕事してるので、今は無理なので
兎の穴のブースで販売させて貰ってます
ただ、いつかは相方さんと一緒に・・・って
思ってるところはあります」
そう言うと、彼女の目が見開かれた
「う・・・兎の穴?」
あ、そっか知らないよね
「このハガキのお店なんだけどね」
そう言って、ハガキを渡すと、そっと受け取って
じっくり眺める
「売ってるんですか?佐藤さんの服」
はい、売ってるんです、私の服も
「一部だけですけどね」
そう言うと、彼女は、うんと深く頷いた
ポニーテールのしっぽが、ぴょこんと揺れた
「明日、行きます
って・・・やばっこんな時間だ」
時計をみて、白鳥さんが、慌てた
それもそのはず、到着した時には6時ちょっとすぎ
今は7時前
・・・30分以上お話してました
「え、延長料金とってください
そしたら、怒られないでしょ?」
そう言うと、悪いです、と首を横に振る
「いいです、私も楽しかったから
それに、やっぱり、いろんな夢が有って
私も頑張りたいって気持ち頂きました」
そう言うと、白鳥さんはぽかんって顔をした
「私、ちょっと優柔不断なんですよ
だから、人が頑張ってるのを見て、
私も、頑張ろうってやっとエンジンかかってきた所なんです」
そう言うと、白鳥さんは、笑った
「確かに、優柔不断ですよね
解りました!将来の夢の軍資金とさせて頂きますね!」
そう言って、またてきぱき書類をつくって
私がサインして、料金払って完了!
うん、やっぱり輝いてる人って素敵ですよね!
ベランダから、彼女が急発進してお店に戻っていくのを眺めて
彼女が植えてくれた紫の木たちを見る
「似合ってるよ
戻るまで、ここで頑張って育とうね
でも、あんなににょきにょき大きくなっちゃ駄目だよ
それは、向こうに戻ってから
ブロージュさんと、ルアンさんの声が聞こえたから
きっと、私戻れるはず
だから、その時一緒に帰ろうね」
そう言ってそっと撫でると、
とくん、とくんという柔らかな鼓動が聞こえた気がする
一緒にいるから頑張って
私も頑張るからね!
予約 20時
誕生日が近いので、寿司食べてきます
回ってない美味しい所
嫌いなうにの変わりに、はもにするべきか、、うなぎにするべきか
いや、煮穴子か、
天麩羅か、刺身盛り合わせか、それとも、煮魚か・・・
悩むなぁー、そんな感じで、明日楽しんできます