当たり前の日常11
「貴方の恋のお相手は、彼と社長さんなのね」
そう言われて、びっくりするより
私は、素直に頷いた
「なら、ゆっくり恋してらっしゃい
あなたは、お若いんだし
お相手方は、お相手方同士の事の方が
貴女のことより良く知ってるものね
その間に入って恋する人を見るより
二人の関係を見る方が多いでしょうから」
確かにそうかも、二人の嵐に巻き込まれたイメージだったし
私の居ないところで、やってください的な所もあったもんね
「先生には叶わないなぁ」
そう言ったのは、篠山さん
「あら、女同士の会話に入ってくるなんて無粋な殿方ね
でも王子さまだから許して上げるわ
私のお友達をいじめたら許さないわよ」
そう言って、私の手にそっと手を重ねた
「二人が待てないって言うぐらい待たせてもいいのよ
誰かの為の恋じゃないの
貴女の為の恋なんだから」
そう言ったかよ子さんは真剣そのものだった
私を心配してるのもあるけど
昔を思い出してるのか、それとも別なお友達のことなのか
静かだけど、ふっと目の奥に灯る光が
私に見えた気がする
焦って答えが出ないのは解ってるのに
何かにせかされるように感じてた
だから、かよ子さんが、そう言ってくれて
ちょっと安心する
そうやって人の意見に左右されちゃうけど
そう言ってもらえて安心するのは
それが私ってものなんだよね
「有り難うございます
その人がそう言った訳じゃないのに
何故か気が急いてしまってました
なんか、悪い気がするっていうのが
本当の事のように思えて・・・」
私の考えで、その人の考えじゃないのにね
子竜ちゃんのことにしてもそう
みんなはおかーさんって言ってないのに
私は、おかーさんのつもりでいたし
ホントにちぐはぐで
言葉より、自分の考えを優先しちゃってたんだよね
これって・・・
独りよがりなのかな
「人の気持ちを考えるのはとても良いことだけど
それは真実じゃないってことは、もっと大事」
あ、そっか・・・
人の気持ちを考えること自体は悪いことじゃないんだ・・・
それを、あたかも真実って思いこむのが悪いことなんでよね
やっぱり、お話するって良いこと
特にかよ子さんみたいに人生経験豊富で
相手に押しつけることなく
たんたんと話してくれて、大事な所は締める
そういうわかりやすさと、優しさが嬉しい
そういえば、おばさんもそうだったかも
物書きさんってそうなのかな
それともたまたまかな
「あら、何か掴んだ顔ね」
そう言うと、かよ子さんは立ち上がって
ソファに座った
そして、篠山さんと、三木さんを順番に見て
こう言った
「さ、お話しましょうか」
ちょっと遅くなりましたね~、久々の今日の夕食ー♪ごはん、さけのムニエルと添え物+冷や奴+でらうぇあー 今年初!あまい上手いー、ぷちぷちー♪そして、私は寝るっ、在庫0で寝る
では、お休みなさーい