当たり前の日常3
「妬けるね」
そう言われた瞬間、私はぽんっと赤くなった
つい先日、ううん、昨日
私は嫉妬した、篠山さんに絡む二人に
あの時のどろどろとした気持ちと、好きという持ちが
私に向けられてるって思うと、凄く凄く嬉しくて
それと同時に照れた
「それに、ちょっと変わった」
ほっぺたを押しつけるように撫でられて
化粧ーって思ったけど、社長から目が離せなかった
「はい、少し変わりました
一杯いっぱい泣いて、篠山さんや
友人のりっちゃんに助けて貰って
このままじゃ駄目だなって思ったんです」
さっきよりは、優しく撫でる社長の手は
ちょっとごつごつしてるし、荒れた指先がちょっと痛い
でも、男の人だなって・・・思えた
「昨日まで、私、社長の名前すら知らなかったんです」
そう言うと、目を見開いたあと、苦笑という文字が顔に浮かびそうな
表情をして私のほっぺたをつまんだ
「酷い話だな」
そうですよね、ホントに・・・
人の話は聞かないし、興味は他の所にあるし
真剣に向き合って無かったんですよね
「だから、私、お二方の事ちゃんと知りたいなって思ったんです
今まで、流されて、それでいっか
そうするべきなのかなって自分に理由つけてやってきましたけど
それじゃ駄目なんだなぁって思えたんです
まだ、何ができるか解らないですけど
まずは、お二方の事ちゃんと知って
私は、私の恋愛をしてみたいなって思ったんです」
社長の手は、いつの間にか、私の手を握っていて
私の真剣さと、社長の出す真剣な眼差しは、絡み合った
「本当に、変わったね」
ぎゅっと抱き締めてられてたけど、いやらしさもない
ホントにただの抱擁
愛情だけが溢れる抱擁だった
「あんたは、何が苦手なのか、好きなのかすら解らなくて
他人の流儀の中をふらふら泳いでて
何が楽しいんだかって思って
気がついたらずーーーっと目で追ってたな」
体を離して、苦笑した笑顔でそんな事言われても困ります
というか、いつから私のこと見てたんですか
「それがいつの間にか、自発的に行動するようになるわ
篠山が、良いよとか言い始めるし
で、前回送った」
ああ、そういう事だったんですか
なんで、篠山さんが言って、すぐに社長が動くのかと思ったら
もともとの下地が有ったんですね
「話しをしてみると、面白いぐらいギャップがあって
イエスマンな訳でもなく、自分の意見をちゃんと言った
その時から、付き合ってみたいと思ったが
男の影は見えないし、慣れても無さそうだったから
段階踏みつつ、理解だけはさせてみた」
させてみたって、まぁ、確かにわかりやすかったですけど
恋愛ってそこまで考えてするものなのかな
まぁ、私に対しては有効だったから、有りなのかもしれないけど
びっくりしましたよ
「今は、向き合ってくれたって感じだな」
そういって、頭を撫でられる
はい、そうです、向き合ってます
私も、社長のことが知りたいって思って
社長はずっと前から知りたいって思ってくれたんですよね
こくりと頷くと、嬉しそうに目を細めた
「改めまして、名乗らせて貰おうか、
オレは、基山 寛人」
「私は、佐藤 有紀です」
「「これから、よろしく」おねがいします」
そう言って、ぎゅっと握手
嬉しそうな社長の笑顔
私もそんな笑顔だったいう自覚はある
話して、受け容れられて
そして、未来に進んでいこうってしてるんだもん
それが嬉しくないわけないよね
恋人として、なのかな・・・
どうぞ、よろしくお願いします!
みなさん!!!236話目にして
やっと、主人公の名前が解りましたよ!
いやぁ、びっくりですねー
ここまで、名前のでない物語を書いたのは始めてですよー
読んだのも、きっと始めてでしょうね・・・
今日の夕食ー、今日も破壊力はないよ!ワカメと五穀のおにぎり、豆腐とピーマンとしめじ炒めのチリソースあえ、庭の胡瓜ともずくの酢の物、ほらいつもどーりっしょ、本当は、これに、カツオのたたきの予定だったが、もういい、ということで、無しに、うん、我が家ですね!では、また明日~