表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
212/335

嵐の後の世界11

「大丈夫?」


私が、りっちゃんをまたいで

ベットをぎしっとか軋ませながら座った時

囁くようにりっちゃんが言った


「うん、て言っても嘘だよね」

そう言うと、りっちゃんは体を起こして

私の手をぎゅっと握った


「熱は下がったけど、大丈夫じゃないよね

 心が・・・」

両手で包んで、片手でぽんぽんと優しく叩く

みんな、ぽんぽん叩くのは

やっぱり子どもの時、泣いた時や寝る時に

そうされたからだよね


落ち着くし、優しい気持ちになれる

そう思うと、当たり前や

共通意識って凄く大事なんだなぁって思う


竜にとって匂いが大事みたいだけど

私には全然解らなくて

むしろ、だいぶ恥ずかしいことされて

気持ちいいとか、気持ち悪いとかじゃなくて

なんでこんなことされちゃうんだろうって思ってた


当たり前だからで、深く考えなかったけど

深く考えたら、嫌だとしか思えないかも

手とか、犬とかに嘗められる程度なら

有りだなぁって思うけど、

子竜ちゃんたちのは違ったもんね


はくちゃん、人間の気持ちいいところとか言ってたから

そういう行為ってことだもんね


子竜ちゃんたちのことは、好きだけど

私の好きはそういう好きじゃないし

子竜ちゃんたちの好きがそれかもどうかも解らない


ただ、自分のものっていう匂いをつけたい

それは、どういう意味か解らない


ちゃんと考えて聞けば、

こんな喧嘩しなくて良かったのかなぁ


「あのね、りっちゃん」

ぽんぽんと優しく叩くりっちゃんに私は

意を決して話し掛けた

また、泣いちゃうかもしれない

でも、聞いて貰いたい


人間として、個人の考え方として私は間違ってたのかな

売り買い言葉の喧嘩は悪い

でも、もしあのまま竜の国に居られたとしても

私はいつか駄目になって喧嘩しちゃっただろうから


「竜の国は、地球の1日か2日ぐらいが

 1年の国なの

 ゆっくりゆっくり時間が流れてて

 現地の人たちは、そういう時を過ごしてるんだけど

 私は、イレギュラーで、多分、地球の時のまま

 過ごしてたの


 竜の国で、30年ぐらい過ごしたけど

 多分私の年は20歳のまま

 だって、地球では、1ヶ月ちょっとしか経ってないから」


長くて短い時間

どっちも充実した世界

そして、大好きだった世界

だから、真剣にどっちの世界に居るのか悩やんでた


「漫画みたいに、いきなり他の世界に言って

 竜の子育てしろって言われて

 わけも分からず育てて

 でも、みんな可愛くて、好きって言ってくれて

 私も大好きだったのに

 みんなにとって私はおかーさんじゃないんだって」

「育ててる人なのに?」

りっちゃんもびっくりしたように言う


「確かにちょっと人間独特の感覚なのかも

 ペットも家族だから

 うちの子とか言っちゃうのはそういう感覚だよね

 竜にはそういう感覚が無いって事だよね?」

うん、そう

りっちゃんが行ってたらこんな馬鹿な勘違いしなかったのかぁ

子育て経験があるからって

なんで私だったんだろう


「うん、そうなの 

 親子でも子作りできるし

 誰が育てたって良いんだって」

なんか酷い説明してる気がする


「なんで、ユキちゃんだったんだろうね」

ぽつりと呟いた言葉はまさに私と同じ気持ち


「最初に言われたのは

 子育て経験があるからって・・・」

「まぁ確かに、弟の世話、ユキちゃんがしてたものね

 初め凄いって私も思ったよ?」

確かに、あのパワフルだったり赤ちゃんだったりする

弟妹を育てた自覚はあるし、

普通の高校生じゃなかった自覚もある


「でも、子育てでいうんだったら

 母親世代を選ぶべきだよね?

 自分で生んで育ててるんだから」

うん、全くもって同意見です


ホントになんで私なんだろう


りっちゃんと本音トーク、仲良しってほんといいもんですねぇ~ということで今日の夕食(まだ食べてない)ごはん、汁、毛蟹一人(北海道土産)、餃子、豆腐と白菜とベーコンの含め煮、カオスな食卓です、さーて、頑張ってごりごり書くのと、他事ちゃんとするぞー汗

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ