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世界に起きた嵐6

「なんだって・・・言うのよぉ!」


そう叫んでも、みんなの居る竜の国には戻らない

景色は、まだ地球のまま

ぼたぼたとこぼれ落ちる涙で

周りはかすむけど、竜の国じゃないことだけは解る


もう、泣くしか無くてわんわん泣いてた

がやがやする街の中で、そんな私に声を掛ける人はいない

本当にひとりぼっちで、柔らかいブロージュさんの声が

耳の後ろで、響いたりして

なお、泣けて、涙が止まらない


もうやだ、誰か助けて

そう、思ったて、誰も助けてくれるはずもない


泣いて、泣いて、溶けちゃうぐらい泣けば

何か変わるかなぁ


「ユキちゃんだよね?」

誰かが手をぱしりと取った

誰か助けて、と言いながら誰かが怖かった

身を捩って逃げようとしても、その手は固く

痛いくらいに握られてる


顔を見ると

かすんでるけど、篠山さん?


ユキちゃんだよね、と言われた言葉にこくりと頷くと

篠山さんは、ぎゅっと私を抱き締めた


「どうしたの?何泣いてるの???

 イベントに行ってるんじゃなかったの?」

そう矢継ぎ早に聞かれるけど

言葉にならない、知ってる人に会った安心感が

どっと胸に押し寄せて、私は篠山さんに縋り付いた


この世界まで、不確かなものにならないように

そして、篠山さんまで消えてしまわないようにと

そんな不安を取り除くように縋り付いた


「お、肇、モテモテじゃん

 誰だよ、その子」

「いいから、邪魔するなって・・うわっ」

ばさりと音がして篠山さんと私に何か覆いかぶさった

懐かしい香りが胸一杯に広がる

その柔らかな感触で、ブロージュさんがくれた布だと解る


「服?」

回した手をほどいて、確認したのか

篠山さんが呟いた


「え・・・どこから降って来るんだよ、これ」

さっきの男の人の声に被さって

わぁわぁと周りが騒然とする


「ユキちゃんが着てるのに似てる・・・

 悪い、全部集めて!」

ことことと、頭の中のブロックが並ぶように

篠山さんが呟いた途端、周りに指示をした


なんだよー

コレ一体なんなんだよー、なんて、騒ぐ声の

日常感のある会話に心が落ち着いた


だけど、ぼたぼた落ちる涙はまだ止まらないし

何かする気持ちになれない

ただ、目の前の温もりと、周りの声が地球だってことが

解って嬉しかった


「悪いけど、今日抜ける」

そう言って、私はぐらりと揺れた

抱きかかえれた、と思ったら、どこかへ向かっていた


「悪いけど、僕の家に行くよ

 今のままじゃ帰せない」

ぽすりと、頭を撫でて、私の手を剥がす


「みんな、埋め合わせは、また今度ね

 助かったよ」

そう言って車が発進する

タクシーの車内なのか、行き先を指定すると

車内に響くのは、車のエンジン音と私が漏らす

嗚咽だけだった


「眠っていいよ」

ぎゅっと肩に回された手が熱い

ぐらぐらとする頭がことんと肩に落ちた


そして、私の世界は幕を閉じた

ふー、フルタイム+αで拘束されて、フルパワーで仕事させられると死ねますね、ストックは、あともう少し日曜は、流石に解放してくれるので寝たらまたごりごり書きますよー、みんな元気玉をー!!(心の中で元気になぁれvとでも・笑)

そして、歓迎会もどきなので、20時予約分でした

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