しばらくは竜の国１４
「お、今日は来れたのか」
そう言ったのは、ヴェルデさん
「はい、お許し貰えましたよー」
ねーと、こくちゃんとはくちゃんを見ると
こくりと頷いてくれる
「ま、大事な護り人だからなぁ」
そう言って、ヴェルデさんは
はくちゃんとこくちゃんの頭をぽんぽんと撫でる
「だから、お前らもちゃんとする」
なんて言われてるのは
やっぱり、はくちゃんこくちゃんは、
あんまり格闘技は得意じゃないってことかな
まぁ、元々魔法得意だから、しょうがないかもだけど
最初からやるのとやらないのじゃ差が出るのかなぁ
ふぅ、とため息をつくのははくちゃん
「あんまり好きじゃない？」
そう聞くと首を振るけど
楽しくて仕方ないって顔ではないよね
「するけど、強くない」
ああ、そっちが問題でしたか
「今から頑張れば強くなれる？」
そうヴェルデさんに聞くと
「そうだなぁ、流せるようにはなるだろうが
強いってほどではないな」
ええー、そこは、頑張ればーじゃないんですかー
「流すも大事」
こくちゃんが慰めるように言う
こくちゃんは得意なのかなぁー
「うん」
わかってるけど、納得いかないわよね
ぽんぽんと撫でると
「魔法は得意だから、そっちは強いよ」
まぁ、全部苦手、じゃなくていいけどね
絵が上手いとか、彫刻が上手いって感じで
美術の時間でも、いろいろあるもんね
「とりあえず、やれるところまでしてみたらいいと思うよ
私は苦手だけどね」
うん、苦手ですよ、はい
「「知ってる」」
２人にはもられちゃいました
「じゃ、そこで見ててね」
そういって、いつもの切り株を指して、
はくちゃんとこくちゃんはヴェルデさんと行っちゃいました
ホントに強いが一番だよね～竜って
ルアンさんが、元気組を励ましながら
四方八方の攻撃を交わして、攻撃を繰り出してる
みんなは、それに当たったり、防いだり
それを見るだけでも、ルアンさんとみんなの力量の差が解る
地球の試合とかもこんな感じなのかな
まぁ、子どもと大人ってのもあるけど
ここまで力量の差って目に見えて解るのかなぁ
「綺麗でしょ？」
にこり、とブロージュさんが笑った
「そうですね、痛そうだなぁとは思いますが
輝きが違う・・・って言うんでしょうか
ルアンさんが、いつも以上に素敵です」
そう言うと、ブロージュさんは頷く
「人型で戦うことはそんなに無いですが
覚えておくに越したことはないんですよ
人に会うことも有りますしね」
たしかに、竜と人とじゃ喧嘩にすらならないものね
「ちょっと失礼」
そう言って、ブロージュさんが頭の上を見てる
あれ？何かついてるのかな
ぽすぽすと頭を撫でられるように触られる
「有り難うございます」
そう言った瞬間
「さーわーらないっ」
そう言って、空中飛び膝蹴りって感じで
飛び出して来たたんぽぽちゃん
それをさらりと交わして、
次の手と、べにあかちゃんとときわちゃんが向かった来た手を取って
ちょいっと触ったら、ころりと２人が転がった
ええ？今何したの？？？
そう思ったけど、次にばっと影ができたかと思えば
るりちゃんが太陽を背に空中から攻撃
「弱い・・とでも思ってましたか？」
くるりと、舞うように足を一歩引いて
るりちゃんが攻撃しようとした場所から居なくなる
逆に着地点の背後に回って
襟首辺りをくいっと下に押すと
るりちゃんがとすんと尻餅をついた
たんぽぽちゃんが、それを見計らって
ていっと攻撃をするけど
目の端で捉えていたのか、あぶないって叫ぶ間もなく
その手を取ってる
「・・・・弱い、わけ、では無いんですよ
ただ、得意じゃないだけ、なんです」
そう言って、起きあがった、べにあかちゃんと
ときわちゃん
そして、１手目のたんぽぽちゃんを次々転がしながら
そう言った
得意じゃなくてこれなんですか？
そっか・・・白竜だもんね
ブロージュさん
はくちゃん得意じゃないけどってこれが流すってこと？？？
そう思ってはくちゃんを見るけど
なんか好意的な視線じゃない
負けない、いつか勝つ
そんな顔
くるりと見渡すと、転がされた４人も
こくちゃんもあやめちゃんも
そして、何故かヴェルデさんとロートリアスも
みんなの顔に
絶対、強くなってやる
そんな顔
ぱちりとロートリアスと視線が合った
一瞬むっとした顔の後
ふいっと視線逸らされちゃった
むぅ、その態度は可愛くないぞー
久々の大人組の活躍です、それもブロージュさんの（笑）今日の夕食は、せっせこ作った餃子メイン、みそ汁、卵豆腐、えのきとワカメの中華風？和え物かな・・・あと、文句の多い人には、牛肉炒めたのもだしたよ（品目＋肉的な意味で！）では、またあしたー
