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黄竜の里3

ルアンさんとの共同生活は、気楽の一言

温泉、食事、睡眠

それと、たんぽぽちゃんに会いに行くこと

私のできることはそんなもの

ルアンさんが、暇だろうから、布と道具もっておいで

と言われたわけが解った


ここには、前回あった大きな竜と

あと、4人しかいない

場所的にも狭いし、竜的には、丁度いい数なのかも

みんな思い思いなことをしてるし

発情期な竜もいて、ちょっと危ないらしい

パートナーが決まってるけど、

何があるか解らないから、

この部屋を出ないでおくれ、とルアンさんにも

言われてる


繁殖期って危ないのかなぁ

まぁ、危ないなら、私は出ない

だって、竜と人だよ

私、ありんこだもん


と、いうことで、ちくちくと縫い物して

前回分の遅れを取り戻そう!


キラキラした水晶は、ちょっとなら取って良いよと

いって、ルアンさんは、私にとって

ちょっとじゃない量の材料提供してくれたし

水の剣も持って来てるから、

所変われば、想像力も変わるってことで

秋っぽい雰囲気のものが出来てるなぁ


姫は器用だねぇなんて、呟きながら

ルアンさんは、私を見てる


あ、ルアンさんと、女子トークしよう


「あのね、ルアンさん」

私は、布から視線を放さず縫いながら話を始めた

「ん、何だぃ?」

「・・・えっと・・・ヴェルデさんに」

「うん?」

「好きって言われました」


何だろう、自分で言っていてものすごく恥ずかしい

顔が火照ってるのが解る


「あいつ、耐えられなかったのかぃ、

 わっかぃねぇぇぇぇ」

ルアンさんの嬉しそうな声

ちらりと、顔をみると、嬉しそうな顔


「竜の規約・・・でしたっけ?」

そう私が聞くと、頷く

「説明してなかったよねぇ」

とルアンさんが言うので、今度は私が頷く


「まぁ、簡単にいえば、

 竜同士でこうしていきましょうという約束事なんだけどね

 今回のは、護るべき子どもがいる人に

 ちょっかいかけないようにだねえ」


まぁ、確かに、子育てしてるおかーさんに、

違う方向見させちゃだめだよね


「ま、それは、他の竜が代行すればいいから

 規約的には、レベルが低いんだよねぇ

 問題は・・・」

ん?まだ、有るんですか、竜って以外と規則に雁字搦めなのかな

そういう風に見えないのになぁ・・・


「問題は、私らが姫にそうなるのが問題なんだよ」

ちょっとため息をついて、ルアンさんが私をみる

止まる針を、布にとめて、私はルアンさんを見る


「私も姫の事は好きだし、

 ずっと一緒にいて欲しいなぁっておもってんだよ」

にこり、と笑ってルアンさんが言う

なんか、そう言われると、嬉しいという前に照れちゃいます


「あ、ありがとうございます」

「解ってないんだもんねぇ、あんたは・・・」

お礼を言うと、すぐに返された

解ってないって・・・何がだろう


「竜は、竜の伴侶を得ることが多いし

 竜の婚姻を結べば、その人以外と交尾もしない

 しかし、あんたは、護り人としても、

 ただの人としても魅力的だよ」


じっと見つめるルアンさんの目が、徐々に変化していく

その光彩の煌めきが、綺麗で

うっとりしそうになるけど、

ちゃんと聞かないとなぁ・・・


「あんたは、まだ、ここに残るか

 あっちに帰るか決めてないよね?」

頷くしかできないけど、

ルアンさんも、それが解ってて深くは聞いてこない


「それが決まってからでいいけどねぇ」

ふぅっとため息をつくルアンさん

光彩の煌めきが、徐々に戻るのを見つめながら

私はルアンさんに抱き締められていた


「何だろうねぇ

 こんなにちっちゃくて、可愛くて

 ほんと、健気で

 まだまだ、自分の足で立てそうにないぐらい

 幼い子に、あたしら揃って、

 ほんとに・・・」

ぎゅっと抱き締める力が強くなるけど

不思議と痛くなかった


涙のように、呟かれる言葉に

私は、何も答えられない

だって、ルアンさんは、それを望んでいなさそうだもの


「居てほしいねぇ・・・ここに」

ぽつりと呟くその言葉は重みがあった

だから、私もちゃんと答えよう


「居たい、な・・・とも思います

 みんなが、大人になったら、私、

 この世界で、何もする事ないなぁって

 思ってたんですよね・・・

 ただ、今は、そうじゃなくて

 ちょっとは、役に立てて、居場所もできそうだし

 この世界に居られそうだな・・・とも思ってきたんです」


私がそう言うと、ルアンさんがすりっと頭をすり寄せてきた


「ただ、今は、まだ、

 向こうもこっちも中途半端なんです

 もし、どちらかに残ることになっても

 一生後悔しない、と思えるようにしていたいと思うんです」


私が、出した結論は、これしかなかった

後悔して、どちらの世界でも、みんなどうしてるかな、なんて思いたくない

捜索願とか、出されたりして・・・なんてのも嫌だし

私も、それに心奪われたくない

だから、私は、ちゃんとけじめをつけてから選びたい


「できれば、さよならは聞きたくないよ

 ただ、ね、どちらを選んでも姫が後悔しないのが

 一番だと、私も思うよ」


ルアンさんの優しい声

うん、私もそうしたい

その優しさが、嬉しかった、

どうしようって悩んでたから、言葉にだして

誰かにきいて欲しかった


ぼろぼろと溢れてくる涙に

ルアンさんは、気付いてるけど

私を抱き締めたままにして居てくれた

ただいまー、フラレテナイヨ、隣りにいるだけだよ(笑)ということで、定時更新ー、ルアンさんフラグキター!!!の話

ふふふふふ、ルアン姐さんーvということで、ルアンルートってどうですか?

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