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竜の国を知ろう3

すっかり忘れてた、ヴェルデさん!

とっぷりと日が暮れてるし

みんなも寝ちゃってる


外・・・ちょっと行ってみようかな


考えてみれば、この国の夜って、

あんまり知らないかも、

いつも、家の中で、外が暗くなるのを感じて

ああ、寝ないとね~なんて思ってたもんね


一度、外に行ったとき、

あのときもヴェルデさんと会ったんだよね・・・


それで、発情する、とか言われちゃって

びっくりしたけど、今考えると

うれしいなって思えてくる


人じゃないから、関係ないって思ってたけど

ここの人たちは竜と結婚することも有るし

竜のあかちゃん産むんだよね


卵なのかな、あかちゃんなのかなぁ


ふふふ、どっちにしろヴェルデさんの子どもだったら

格好いい子が出来そう

竜って、ほんと、美人さんか格好いい人おおいよね

あれ?とか思う人みたことないよね


ここのおじいさん竜だって、よぼよぼした感じはないしね

ちょっと白髪が混じってるのかな、という髪の色目だけど

もともとかもしれないし、何より表情が豊か

性格は、可愛いし、面白いくて楽しい感じだしね


そんな事を考えてたら、もう外に近いみたい

風が、吹き抜けてきた


木の集合体っていうだけあって、中は上を見れば隙間があるけど

それ以外みっちり

部屋ってどうやって作ったんだろう・・・

やっぱり、不思議なことが多いよね


見上げると、紫の木を縁取るような深い闇

木がうすく発光してるみたい


闇が深すぎて、なんか怖い

誰もいない時、初めての場所で外


ヴェルデさんいるといいんだけど

ううん、いなくてもいい、ちゃんとどこかで休んでくれてたら


うんっせめてそれだけでも、見に行こう!


ぶわりっと風の抵抗を受けて、入口をくぐった


満点の星空、そして大きな月


子竜ちゃんたちが大きくなった時、見たはずなのに

こんなに大きかったかな・・・

月明かりで、足下に影が出来るぐらい明るい


昔、早くに電気消されて嫌だった時

カーテンの隙間から、光がもれて

誰よ、電気なんかつけてるのって思って

外みたら、満月だった


なんか、その時の感動と似てる


そっと、机の上に置いてた本を取って

月明かりに当ててみた

満月だと、本の文字が読めるんだよね

びっくりした


それと、なんだか、月の下で読む本が

神秘的に感じて嬉しくて読んでたら

何時の間にかに寝てた


朝、びっくりしたけど

手に持った本と

その時の記憶が、嬉しかったのよね


そんなこと、今まで忘れてたなぁ

なんか、こういうのっていいよね


ぐるり、と周りをみても人影・・・

ううん竜の姿はない


どこかで寝てくれたのかな・・・


「何、してんだ?」


後ろからした、突然の声にびくっとなった


「わりぃ、驚かせたな」

振り返ると人型になったヴェルデさん

ああ、ここに来てたのかな・・・?


「大丈夫です」

まだ、心臓ばくばくいってるけど

ヴェルデさんって声で解ったから平気


「どうしたんだ?外に出て、眠れないのか?」


ちょっと心配そうに眉を寄せたヴェルデさん

うーん、そういう表情も格好いいよね

みんなのおにぃさんだけど、

私に対しても、そうなんだなぁ、なんて思っちゃう口調

ついつい、笑っちゃって、ちょっと怪訝そうな顔されちゃった


「違いますよ、ヴェルデさんを見に来たんです」

そういうと、オレを?と、びっくりした顔


そうですよ、ヴェルデさんをです

タクシー変わりに、全員ピクニック

その後、放置なんてひどすぎるでしょう


「どうしてるかって、気になったんです」


そう言うと、目が泳いだ


え?私、嘘なんてついて無いですよ


そして、ため息


あれ、怒っちゃった?


「あんたさ、解ってる?」


解ってるって何をだろう、


「オレは、あんたのことが気になって仕方ないんだぜ」


きゅぅっと、目の光彩が縦に変わった

あれ?何だろう初めてみる


「オレは、発情期じゃないのにあんたに発情して

 そっから、あんたのこと忘れてねぇ

 だけど、今は、あんたもオレも無理だから

 何もしないし、できねぇけど

 時がくれば、あんたをそういう目でみるぜ」


いつもより、低い声、じっと見られるその視線が

突き刺さったように感じる

それが、怖いと思うより、

私の中が、じんと暖かくなった


そっか・・・まだ、好きでいてくれたんだ


そう思うと、嬉しかった

どうしたらいいんだろうって、思ってた

今は、考えなくていいって言われてほっとした

でも、いつかは答えを出さなきゃいけない


今は、無理って何でだろう

ううん、それは解らないけど、今言えることはある


「ありがとう」


ちゃんと、お礼を言おう

好きになってくれてありがとう、

まだ好きでいてくれて有り難う


ちゃんと、私も考える

そう言おう


「あのね、私」

「今はいい」


かぶせるように、ヴェルデさんが、言う

あれ、言っちゃ駄目なの?


「あんたは、まだ、あいつらのあんたでいてくれ

 そうじゃないと、オレはあんたの傍にいられなくなる

 ホントは、こんなこと言っちゃいけねぇのかもだけどさ」


そういうヴェルデさんの目は、もういつもの目

ちょっと哀しそう


「竜のしきたり、ですか?」

そう、聞くと、こくりと頷く

そっか、じゃあ、聞けないし、言えないよね・・・


「で、どうしたんだ?姫さん?」

いつも、調子の声

にこりと笑う笑顔

ありがとう、おにぃさんは、大変だね


「泊まること言えなかったので

 どこかで寝てるかちょっと心配だったんです」


そう言うと、ああ、そう言うことかと、笑った

早とちり、でも、気持ち聞けて嬉かったからいい


二人で、笑って、お休みなさい

また、いつか、ちゃんと返事します


ありがとう、ヴェルデさん


ヴェルデファン、叫んでいいですよ、寝られなくはならないでください、と、いうことで、今日もはじまりました、昨日、一瞬飽きたのかと思ってたら、細かい先が決まってないのが、やだったらしい・・・なんつー我が儘なんだ自分(笑)ストックももりもり書いてますよ~、ご心配なく

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