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久々の竜国28

ごめんっ遅くなった、午前様すぎて、怒られたぁぁぁ(涙)みんなにも叱られる?

あと2つは、みんなで共同作業

長には、何してるんだか、と白い目でみられたけど

いいもん、構わないもん


みんなで育てた、みんなの木なんだから

みんなでいれるんだから


白い目をしていた、長だけど、

邪魔することはなく投げ入れさせてくれた


ぽかぽかとする新しい木

それを取り囲むように背もたれにして、みんなでいます


「ホント、すごい・・・」

耳を押し当てると、くすくすという誰かの笑い声

きゅわっとか、きゅぅとか、そんな声も聞こえる


「これって、オレらの声なんだよね」

べにあかちゃんが、耳を傾けながら呟く


うん、みんなの声だよねぇ

でも、私の声はない


「私の声だけないよね・・・

 やっぱり、この世界の人じゃないからかなぁ」

ちょっと不満です、いいもーんと拗ねたくなる気持ちもあるけど

そういうものかも、しれないしね

竜の為の竜の木とか・・・

でも、みんなの木なんだよねぇ

うーん・・・・


「違う、みんなの声聞いてた人の記憶」

たんぽぽちゃんが、じっとみるのは私


「そっか・・・私の記憶なんだ」

そう言われると、当たり前かも

子竜ちゃんたちが、ころころと丸くて

かわいくて、抱っこできた時代だよね


まだ、言葉数が少なくて、きゅうきゅぅ鳴きながら

ご飯とか、好きとか、ぃやっとか

自分の名前言ってた頃かなぁ・・・


ぷくぷくと泡を出しながら寝て

起きて、こつんこつんと挨拶して

遊んで、寝て、ご飯食べて

みんなで、団子になるみたいにころころ転がりながら

固まって崩れて

なんか、それ見てるだけで幸せだった記憶かなぁ


そう思うと、頬がゆるむ

今は、しっかり大きくなったよ

まだまだ、子どもだけど、もっともっと大きくなって

いい竜になるから、木もいい木に育ってね


「姫さまの愛情は、豊かですのぉ」

そう言って、歩いてくるのは、おじぃさん


「あ、お疲れさまです」

何故か、仕事口調になっちゃった


「お疲れなのは、姫の方ではございませんか」


それもそうよね、そんなお約束言葉、ここには無いよね


「飲まれますか?」

そう言って差し出してくれたのは、あの飲み物

きゃーいります~要ります!


「貰って良いですか~」

そう言いながら、手は伸びてる

うーん、我ながら現金


「みんなも飲む?」

受け取った器を見せて聞いてみたら

間髪入れず、要らないと、

きっぱり、断られちゃいました


「それ、不味いよ」

顔をしかめながら、たんぽぽちゃんが言う

うーん、やっぱり竜の味覚と人の味覚は違うのね・・・

美味しいのになぁ


くぴりくぴりと、ゆっくり飲む

じんわりとする甘さが嬉しい


「こうやって姫様が居て下さると

 この木たちは、歌を歌うように喜んでおります」

そういうと、梢が揺れて葉に溜まっていた水が

ぱらぱらと降ってくる


今更濡れても気にならないし

木が、そうだよ~と答えてくれたみたいで嬉しい


「姫様には、ご足労かけて、育てて下さってますが

 この世界に居られるのでしたら

 この木の中に居て下さると、紫竜としては

 嬉しい限りですぞ」

そういいながら、

ふぉふぉふぉっと笑うおじぃさん


目には、優しい色が灯ってる

たしかに、これなら私にもできそう

竜の国にいるのも、お嫁さんだけが方法じゃないよね

こうやって少しでも役に立てるのもいいよね


そして、その内、好きな人が出来たら

結婚も・・・したらいいと思うし


「そうですね、そう言っていただけると嬉しいです

 なんだか、もう一つ、居場所が出来たみたいになります」

そういうと、柔らかな色合いの瞳が

さらに甘く溶けて、笑ってくれた


「子育てが終わってから、またじっくりお話致しましょうぞ

 さぁさぁ、そろそろ温泉はいかがですか?

 皆様で、行ってらっしゃいませ」

お、お風呂いってきます、その後、次の話更新しますーっ

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