第27話: ココナッツオイル療法の成果
ココナッツ療法によって、僕の体調が改善することはなかった。
ココナッツオイル実験を終えてから、3カ月程度継続して、ココナッツオイル療法を行った。
ココナッツ療法を開始した初期に自覚したダイオフ症状の強さを10とすると、それは7-8程度の強さで持続していった。
一度に摂取するココナッツオイルの量を増やせば増やすほど、ダイオフ症状は強く生じた。
毎週の週末をココナッツオイルのダイオフ症状に耐えて過ごした僕は、次第にココナッツオイルのことが嫌いになった。
これを飲むと、憂鬱でけだるくて、死にたくなるんだ。
4年生は座学の最終段階となる学年であり、毎週のように小テストが課されていた。
僕はダイオフ症状に苦しみながら、試験勉強や講義に取り組んだが、思うようにいかないことが多かった。
一言で言ってしまえば、苦しかった。
休みたいが休めなかった。
度重なる試験の心労なのか、はたまたダイオフ症状の名残なのか、僕の体力は次第に削られていった。
僕は焦っていた。
3カ月の間、ココナッツオイル療法を繰り返しても症状に大きな改善が見られなかったからだ。
そして僕は遂に、インターネット上に並ぶ、より怪しげな「カンジダ菌の除菌方法」に手を染めることになる。
(つづく)